米軍北部訓練場ヘリパッド建設費、15倍に膨らむ 反対派の妨害行為で88億円増 かさむ警備費

 
昨年11月、ヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)移設工事をめぐり、機動隊とにらみ合う反対派=沖縄県東村(杉本康士撮影)

 昨年12月に実現した米軍北部訓練場(沖縄県東村など)の一部返還の条件となった同村高江周辺のヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)の建設費用が、当初の計約6億1千万円から計約94億4千万円と15倍超に膨れ上がったことが25日までに分かった。ヘリパッド建設反対派による過剰な妨害行為の影響により警備会社との契約など警備関連(計約63億円)がかさみ、無用な国の財政負担が増えた。工事主体の防衛省沖縄防衛局が明らかにした。

 政府は5月19日の閣議で、平成28年度の北部訓練場ヘリパッド移設経費に関し「工事に反対する人々によって国の所有地である進入路で車両の駐車、テント設置などの妨害行為が行われ、警備や機材の運搬経費が増加した」とする答弁書を決定していた。仲里利信衆院議員(無所属)の質問主意書に答えたもので、具体的な経費の増加額については明らかにしていなかった。

 沖縄防衛局は26年1月~28年6月にヘリパッド4カ所の警備費を含んだ当初工事費として計約6億1千万円で契約し、同7月に4カ所の建設に着工した。しかし反対派による妨害行為の激化に伴い、民間ヘリによる資機材運搬などを含む契約変更を繰り返し、今年6月時点の工事費が計約31億4千万円、警備関連が計約63億円と大幅に増えた。

 沖縄防衛局は「工事に反対する人々により妨害行為が繰り返し行われ、工事に支障を来してきた」として、反対派に自制を促している。

 北部訓練場のヘリパッド移設工事をめぐって沖縄防衛局は昨秋、「違法で悪質な妨害行為」と題する一般向けの説明資料を作成。防衛局職員に対する傷害罪などで起訴された反対派リーダーで沖縄平和運動センター議長の山城博治被告(64)らが同職員ともみあったり、工事車両の進入を阻止するため車を止めて県道をふさいだりしている写真などを紹介し、度を越した行動を自粛するよう訴えていた。(高木桂一)