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苦難を乗り越え 鯉のぼり3000匹 杖立温泉(熊本県小国町)【動画あり】

自然・風景

苦難を乗り越え 鯉のぼり3000匹 杖立温泉(熊本県小国町)【動画あり】

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温泉街の中心を流れる杖立川に色とりどりの鯉のぼりが泳ぐ。昨年7月の豪雨では濁流が中央の赤い橋まで到達したという =熊本県小国町(桐山弘太撮影) 温泉街の中心を流れる杖立川に色とりどりの鯉のぼりが泳ぐ。昨年7月の豪雨では濁流が中央の赤い橋まで到達したという =熊本県小国町(桐山弘太撮影)
2年ぶりの開催となった杖立温泉の「鯉のぼり祭り」。杖立川の上空を約3000匹の鯉のぼりが彩っている =熊本県小国町(桐山弘太撮影)
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2年ぶりの開催となった杖立温泉の「鯉のぼり祭り」。杖立川の上空を約3000匹の鯉のぼりが彩っている =熊本県小国町(桐山弘太撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 山あいの温泉街のあちこちで湯けむりが立ち上る。大分県との県境にある熊本県小国町の杖立(つえたて)温泉は風情ある街並みが旅情を感じさせる。新型コロナ感染拡大の影響で2年ぶりとなる春の風物詩「鯉のぼり祭り」が中心を流れる杖立川の空を彩っている。

温泉街の上流では豪雨被害による土砂崩れの爪痕が残っていた =熊本県小国町(桐山弘太撮影)
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温泉街の上流では豪雨被害による土砂崩れの爪痕が残っていた =熊本県小国町(桐山弘太撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 令和2年7月豪雨で杖立川が氾濫。川の両岸に建つ温泉街は約8メートルの堤防を越えた濁流が流れ込み、一時全館が休館するなど大きな被害を受けた。一部の川岸が崩落した影響で例年より500匹少ないものの、約3000匹が風に泳ぐ姿は迫力がある。

杖立温泉の老舗旅館「わかのや」は氾濫した濁流に襲われ、1階の厨房などが泥だらけになり、備品は流失した =熊本県小国町(提供写真)
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杖立温泉の老舗旅館「わかのや」は氾濫した濁流に襲われ、1階の厨房などが泥だらけになり、備品は流失した =熊本県小国町(提供写真)フルスクリーンで見る 閉じる

 杖立川沿いに建つ昭和4年創業の旅館「わかのや」も2メートルほど浸水、1階厨房の備品が流失した。5年前の熊本地震でも大きな被害を受けた同館は、新型コロナ対策として部屋数を減らし、温泉を貸し切りにするなどして営業を続けていた矢先の水害だった。

「がんばろう人吉」などとメッセージが書かれた鯉のぼりも見られた =熊本県小国町(桐山弘太撮影)
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「がんばろう人吉」などとメッセージが書かれた鯉のぼりも見られた =熊本県小国町(桐山弘太撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 経営者の田辺達也さん(67)は「70歳近くなり、今回はさすがに引退しようと思った」が、妻・朋子さん(67)の「もう一度だけ女将をやらせてください」という一言で決意し、10月末に修復した旅館を再開した。地震、新型コロナ、豪雨と苦難の連続だが、朋子さんは「2年ぶりの鯉のぼりを見て、杖立に春が来たという気持ちになります」と話す。

 コイの腹部には子供の名前と誕生日が記されている。目をこらすと「がんばるばい熊本」と書かれたものもあった。願いを乗せたこいのぼりが元気を届ける。祭りは5月6日まで。(写真報道局 桐山弘太)

■360°パノラマでみる「鯉のぼり祭り」(小国町・杖立温泉)

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