携帯の通信網で踏切制御 JR東「世界初システム」
更新 sty2101280003JR東日本が衛星利用測位システム(GPS)で列車の位置を把握し、携帯電話会社の通信網でローカル線の踏切を制御する試験に取り組んでいる。埼玉県の八高線で28日、列車に踏切の異常を伝える試験を報道陣に公開。安全性の向上と設備のスリム化によるコスト減が狙いで、2024年度に導入を目指す。同社は「世界初のシステム」とアピールしている。
28日未明、八高線の小川町-寄居を3両編成の試験車が往復。車内では、通信状況が良好かどうかを示すモニターに関係者が目を光らせた。踏切の非常ボタンが押されたことを知らせる「カンカン」という警報が車内に響き、運転士が非常ブレーキをかけた。別の踏切では自動ブレーキも試し、無事作動した。
NTTドコモとKDDI(au)の回線を同時に使い、通信障害のリスクを抑える。どちらも使用不能になったら踏切の遮断機が自動的に下り、運転士が列車を次の駅まで低速で走らせる。