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【美しきにっぽん】澄み切った青 人の心も映す 仁淀ブルー(高知県)

自然・風景

【美しきにっぽん】澄み切った青 人の心も映す 仁淀ブルー(高知県)

更新 sty2009020001
安居渓谷の人気スポット「堰堤(えんてい)」。「仁淀ブルー」を象徴するかのような紺碧(こんぺき)の世界が水面下に広がる =8月10日、高知県仁淀川町(安元雄太撮影) 安居渓谷の人気スポット「堰堤(えんてい)」。「仁淀ブルー」を象徴するかのような紺碧(こんぺき)の世界が水面下に広がる =8月10日、高知県仁淀川町(安元雄太撮影)
川底に岩や石が転がる安居渓谷。遊歩道が整備されている安居渓谷では、多くの親子連れらが散策を楽しんでいる =高知県仁淀川町(安元雄太撮影)
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川底に岩や石が転がる安居渓谷。遊歩道が整備されている安居渓谷では、多くの親子連れらが散策を楽しんでいる =高知県仁淀川町(安元雄太撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 高知県仁淀川町の安居渓谷。沢を遡行してたどりついた淵の水面は青空を映して輝いていた。

 水中カメラを手に、清流に足を踏み入れる。夏の暑さを忘れる冷たさは、水面下の光景を前に吹き飛んだ。青く澄み切った静かな世界がどこまでも広がっていた。

釣り人でにぎわう土居川をはじめとする248もの支流が、自然豊かな仁淀川水系をかたちづくる =高知県仁淀川町(安元雄太撮影)
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釣り人でにぎわう土居川をはじめとする248もの支流が、自然豊かな仁淀川水系をかたちづくる =高知県仁淀川町(安元雄太撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 仁淀川は、四国最高峰、石鎚山(愛媛県)近くを源流とし、高知県内の7市町村を潤し太平洋に注ぐ。国交省の調査でトップクラスの水質を誇り、近年、支流も含めて「仁淀ブルー」の愛称で人気を集めている。

 「年間350日くらい撮影していますが、毎回感動しています」。高橋宣之さん(73)は、地元高知を中心に活動するカメラマン。仁淀ブルーの「名付け親」という。撮影に関わった番組が8年前に放送され、知る人ぞ知る存在だった川の名が全国に広まった。

神聖な雰囲気を漂わせる「にこ淵」 =高知県いの町(安元雄太撮影)
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神聖な雰囲気を漂わせる「にこ淵」 =高知県いの町(安元雄太撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 なぜここまで透明なんだろう。高橋さんは、降雨量が多いことや、地形に高低差があり濁りが流されやすいことなどを挙げ、「流域の人が温かいまなざしを向けていれば、きれいになります。『川は人の心を映す鏡』ですから」と話した。

アカイセ(遊泳場) =高知県仁淀川町(安元雄太撮影)
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アカイセ(遊泳場) =高知県仁淀川町(安元雄太撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 同町内を流れる支流の土居川に、子供たちが歓声をあげて飛び込んでいる。夏らしい景色に心がなごむ。

 「仁淀川の“緑と清流”を再生する会」事務局の園山幹雄さん(66)は、「今でもきれいだけれど、もっときれいだったという話も聞きます。そのころに戻したいですね」と話す。

アカイセ(遊泳場) =高知県仁淀川町(安元雄太撮影)
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アカイセ(遊泳場) =高知県仁淀川町(安元雄太撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 同会は、土居川に計画されていたダムの建設反対運動の過程で結成。清掃活動やアユ釣り体験など、子供たちに川に親しんでもらうよう地域と協力してイベントを開催している。

 「環境の変化に敏感なのは、いつも川を見ている釣り人。川に関心を持つ人を増やさなければ、きれいさは保てません」

 清冽(せいれつ)さをたたえた仁淀川。空の紺碧(こんぺき)を盗みとったような輝く青さは、流域に暮らす人々の温かさで守られていた。(写真報道局 安元雄太)

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