牛乳、破棄回避は綱渡り 休校で、加工用振り向けも
更新 sty2003030008臨時休校により学校給食が停止した影響で行き場を失った牛乳約3万トンが余る恐れが出ており、生産者団体などが出荷先の確保を急いでいる。江藤拓農相は3日、余った牛乳をバターなどの原料に振り向けて廃棄を避ける方針を示したが、受け入れ設備には限界があり綱渡りの状況だ。生産者からは収入減を懸念する声も上がっており、政府は支援策を検討する。
農林水産省によると、全国の1日当たり生乳出荷量約2万トンのうち、給食向けは約1割に当たる約2千トン。春休みの時期まで休校が続けば、約3万トンの余剰が見込まれる。政府は牛乳など飲用向けではなく、ヨーグルトに使われる脱脂粉乳やバターなど加工用に回すことで廃棄を防ぎたい考えだ。先月28日には乳業メーカーや生産者団体にも協力を呼び掛けた。