近鉄「鮮魚列車」3月終了 伊勢志摩と関西結び半世紀
更新 sty2002180002近畿日本鉄道が1963年から続けてきた、国内で唯一現存する行商人専用の「鮮魚列車」が、ダイヤ改正に伴い3月13日で運行を終えることになった。三重県の伊勢志摩地方で水揚げされた新鮮な海産物を運び、半世紀以上にわたり関西の食を支えてきた。
近鉄によると、宇治山田(三重県伊勢市)から大阪上本町(大阪市天王寺区)までの約137キロを、日曜と祝日を除き毎朝1本を3両編成で運行させている。最盛期には1日当たり100人を超える行商人が乗り込み、伊勢エビやアワビなどを運んだ。
だが、高速道路の整備が進んで運搬手段の主流がトラックに移ったため、近年は毎日10人程度の利用にとどまっていた。
近鉄は車両の老朽化や経費削減の必要性を踏まえ、終了を決めた。