今季世界トップの戸辺は予選落ち 世界陸上・男子走り高跳び
更新 sty1910020003 陸上の世界選手権第5日は1日、ドーハで行われ、男子走り高跳び予選で日本記録保持者の戸辺直人(JAL)は2メートル26にとどまり、上位12人に入れず敗退した。
本来の力を出し切れずに2度目の世界選手権は幕を閉じた。男子走り高跳びの戸辺は、まさかの予選敗退。「悔しい。何も考えられない感じですね」。本人が一番、入賞やメダルといった結果を欲していたのかもしれない。
2月に2メートル35の日本記録を樹立し、世界トップのシーズン記録を携えてドーハに乗り込んできた。しかし、この日は2メートル26をクリアするのに3回の試技を要し、2メートル29は2回目、3回目とも同じように右腰付近でバーを落とした。
「踏み切り位置が定まっていなかった感じがある。助走の出だしや、スピード感を変えたりしていた」。それでも修正しきれなかったのは、踏み切り足である左のかかとを8月に痛め、試合勘が鈍っていたからか。
「来年の五輪に向けて何ができるか考えるしかない」。27歳は自分に言い聞かせるように語った。(宝田将志)