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可能性を秘めた360°写真【SKE48の鎌田さん、太一監督対談】Vol.2

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可能性を秘めた360°写真【SKE48の鎌田さん、太一監督対談】Vol.2

更新 sty1909220001
リコー・シータを手にする映画監督の太一氏とSKE48の鎌田菜月さん =東京都台東区の東京国立博物館(植村光貴撮影) リコー・シータを手にする映画監督の太一氏とSKE48の鎌田菜月さん =東京都台東区の東京国立博物館(植村光貴撮影)

 産経フォトで「RICOH THETA」(リコー・シータ)(以下、THETA)による360度動画の連載を行っている映画監督、脚本家、映画プロデューサーの太一氏(以下太一)と、SKE48、チームEに所属し、ライブ活動やテレビ出演を行っている鎌田菜月さん(以下鎌田)の対談2回目。THETAを使って自己表現する可能性について大いに語った。【PR】企画制作 産経新聞メディア営業局

THETAを持ち歩くアイドルに

映画監督の太一氏と対談するSKE48の鎌田菜月さん =東京都台東区の東京国立博物館(植村光貴撮影)
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映画監督の太一氏と対談するSKE48の鎌田菜月さん =東京都台東区の東京国立博物館(植村光貴撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 太一 一眼レフカメラを持ち歩くのは大変だと思います。しかし、THETAを持ち歩くということは、簡単で、さらには他の人が持っていない技術を持ち歩くということになると思います。他の人が真似できない技術だから、それをアイドルが使いこなしていくというのは、おすすめですね。アイドルという職業をやっていく中で、どこかで表現欲求というのが出てくると思う。鎌田さんはまだこれからだけど、アイドルってずっとは続けられない。

 鎌田 そうですね。アイドルには寿命があります。だからこそ、そこにロマンを見いだしてくれる方がいます。弱みでもあり強みでもあると常々、感じています。

SKE48の鎌田菜月さんと対談する映画監督の太一氏 =東京都台東区の東京国立博物館(植村光貴撮影)
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SKE48の鎌田菜月さんと対談する映画監督の太一氏 =東京都台東区の東京国立博物館(植村光貴撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 太一 アイドルはアジア以外には基本ないと思います。アメリカもヨーロッパもアイドルという職業は、ほぼない。そういう人のことはみんなアーティストだと思ってみています。360°の写真や動画は、各国の人たちにとっても新鮮なので、ものすごく広がっていく可能性を秘めている。ぜひ、面倒くさがらずに、撮り続けることをおすすめします。

 鎌田 日本と世界のタレントでSNSのフォロワー数を比較してみても差がすごいついている。それは言語の壁があるのだと思うのですが、その障壁をなくすのは写真だと思います。直観的に人に響くものは言語に関係ないと思います。

 太一 そうですね。言語に関係なく影響を与えるのが、普段のパフォーマンスであったり、作品なのだと思います。だから、撮影したものを出していくことは良いことだと思います。

自撮り写真が話題に

映画監督の太一氏と対談するSKE48の鎌田菜月さん =東京都台東区の東京国立博物館(植村光貴撮影)
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 太一 普段、自分発信の写真や動画は、どういうことを考えながら撮っていますか?

 鎌田 私は元々、自撮りというものをしたことがなくて、グループに入りました。自分が入ったのが16歳で、今から5-6年前。今の子たちより、自撮り文化というものがなくて、スノーとかがはやる前なんですよ。ガラケーの先輩もいるぐらいでした。写真はグループに入ってから撮るようになりました。

映画監督の太一氏からシータの使い方を教わりながら、博物館内を撮影するSKE48の鎌田菜月さん =東京都台東区の東京国立博物館(植村光貴撮影)
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映画監督の太一氏からシータの使い方を教わりながら、博物館内を撮影するSKE48の鎌田菜月さん =東京都台東区の東京国立博物館(植村光貴撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 はじめは何が良いかわからなかったのですが、基準にしたのは、ファンの人がほめてくれたものでした。この角度の顔がファンの人は好きなんだ。ではこの写真で撮ってみようというのが、自分の基準になりました。それをやり出したら、ファンの人に「自撮りと実物の顔が違う」と言われて、それが結構話題になったりしたんですよ。それをネタにしてました。

 もしかしたら、自分よりも後の世代、もう少し若い子たちの方が、自撮りというのは一般的で、近い表現方法なのかもしれません。自分たちの世代は、写真撮ってもアプリでフィルターをかける程度なんです。ただ、もう少し若い子たちになると、目を大きくしてみたりなど技術を持ってグループに入ってくるんです。だから、これを見ると、ジェネレーションギャップをひしひしと感じますね。

SKE48の鎌田菜月さんと対談する映画監督の太一氏 =東京都台東区の東京国立博物館(植村光貴撮影)
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 太一 自撮りは、ブームだと思います。昔、カラオケブームというものがあり、音楽は聞くものだったのを、実は歌いたいという欲求があり、ブームになったんです。今、ニュースというものは、読むものだったのを、自分から発信したくなっているブームになっている。

 自撮りは、そのニュースの中に自分を出演させるという技術なんですよね。だけど、加工が今、極まって、ノウハウがないと同じジャンルばっかりになってきて、徐々に疲れてくる。結局、離れていってしまうんですよ。自撮りを生んだ世代が年を取っていくと、自撮りは古いものという印象がついてしまうので、若い子たちがやらなくなると思います。

360°空間の中で自己表現

 鎌田 自撮りよりも今は、誰かに撮ってもらう方がはやっているかもしれません。自撮りは少し恥ずかしいというような感覚がある。ブログとか、ファンの人たちに送るものだけで、それ以外は引きで撮ったりとか、背景の中に自分がいたりとかというのが基本になっています。

映画監督の太一氏と対談するSKE48の鎌田菜月さん =東京都台東区の東京国立博物館(植村光貴撮影)
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 太一 まさに、背景をそのまま切り取れるのが、THETAなので、どんなにポーズきめて撮っても、うぬぼれに見えないんですよ。例えば、タレントが最近買ったTシャツのことを言っているけど、見せたいのは部屋だろう、ということにはならない。

 これは空間を撮るカメラなので、空間の時間を止めた状態で360°撮るものです。その中で自己表現ができると、見た人たちは、同じ場所に行けたという感覚を持つし、自分はどんなにあざとく撮っても嫌らしく見えないし、おすすめですね。

映画監督の太一氏からシータの使い方を教わりながら、博物館内を撮影するSKE48の鎌田菜月さん =東京都台東区の東京国立博物館(植村光貴撮影)
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 鎌田 そうですね。そのまま残せるというのは本当に魅力だなと思います。

 太一 実は、お父さん、お母さんにもおすすめです。おじいちゃん、おばあちゃんとか。そういう思い出作りに非常に便利な、時間を持ち帰れるカメラだと思っています。

 鎌田 そのまま撮っておける。お子さんとかの手元に置いて撮るというのもいいかもしれませんね。撮った映像の世界に後から入れるというのは本当に魅力ですね。

◇Vol.3に続く◇

■SKE48鎌田さん、太一監督 対談特集は コチラから

太一(たいち) 映画監督/脚本家 太一(たいち) 映画監督/脚本家 昭和46年生まれ、東京都出身。1984年、 SFXアーティストとして映画業界デビュー。VFXスタジオA.T-ILLUSION株式会社、映画プロダクションEDLEAD inc.(Los Angeles, HOLLYWOOD)のCEOを務め、60本の劇場映画、500作品の地上波メジャーCMに参画。映画プロデューサーの恵水 流生と共に2016年4月、実写VR.映画等の国際映像スタジオ「NOMA」を創設。映画、CM、MV.、PVに監督作多数。近作ではニコラス・ケイジ主演映画のプロデュースのほか、ファッション誌 GQ のVR.、ホログラムを駆使した上戸彩主演 VOGUE、宇宙航空研究開発機構JAXAのインフルエンサーとしてブランディング監督作品など。 国際映像スタジオ「NOMA」株式会社EDLEAD-japan-

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