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不幸な猫を増やさない! 3月22日は「さくらねこの日」 東京・練馬で猫シンポジウム 

生き物

不幸な猫を増やさない! 3月22日は「さくらねこの日」 東京・練馬で猫シンポジウム 

更新 sty1903120005
NPO法人「ねりまねこ」の看板的な存在でもある「カッパちゃん」。見ての通り、個性的な白黒模様に多くのファンを持つ人気者。右耳はサクラの花びらのようにカットされ、亀山夫妻に温かく迎えられた〝さくらねこ〟だ。(NPO法人ねりまねこ提供) NPO法人「ねりまねこ」の看板的な存在でもある「カッパちゃん」。見ての通り、個性的な白黒模様に多くのファンを持つ人気者。右耳はサクラの花びらのようにカットされ、亀山夫妻に温かく迎えられた〝さくらねこ〟だ。(NPO法人ねりまねこ提供)
約360人が参加して行われたシンポジウム。終了後には耳カットの「さくらねこ」ポーズで記念撮影=9日、練馬区のココネリホール(尾崎修二撮影)
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約360人が参加して行われたシンポジウム。終了後には耳カットの「さくらねこ」ポーズで記念撮影=9日、練馬区のココネリホール(尾崎修二撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 「猫ブーム」という言葉が日本中を騒々しく駆け回り、ここ数年来日する外国人旅行者までもが〝猫目当て〟ということも珍しくない。かわいい猫に「SNS映え」や「癒やし」だけを求めて、多くの人々が飛びつく今。果たして全ての猫たちが幸せに暮らしているだろうか。答えは「NO」だ。
 多頭飼育崩壊や、無責任な遺棄で数多くの猫たちが命を落とし、生き延びても「ふん尿」や「鳴き声」などを迷惑だとして捕獲され、里親が見つからなければ殺処分という事も。猫たちがこのような悲惨な状況に置かれるようになった原因の一つは、やはり「増えすぎ」なのだろう。メス猫は年に2~3回出産する事ができ、平均して1度に4匹前後の子を産むという。その子たちも生後半年で繁殖可能な体になる。ねずみ算ならぬ〝ねこ算〟だ。

約360人が参加して行われた猫シンポジウム=9日、練馬区のココネリホール(尾崎修二撮影)
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約360人が参加して行われた猫シンポジウム=9日、練馬区のココネリホール(尾崎修二撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 増えた猫たちが地域住民の不快感の対象になってしまったら、それが「ノラ猫トラブル」の始まりだ。害獣のように追い立てられた挙げ句、虐待という形で殺されてしまう猫…。そんな悲しい事態をなんとかしようと奮闘する人々がいる。
 東京都練馬区で公認を受け地域猫活動を行っているNPO法人「ねりまねこ」で理事長を務める亀山知弘さんと副理事長の嘉代さん夫妻だ。飼い主のいない猫たちが、地域で安心して生きていくことができるよう、住民への理解を推進し、猫には適正な不妊手術を施し、増えすぎない環境を守る「TNR活動」を行っている。2014年から、ボランティアで、だ。

約360人が参加して行われた猫シンポジウム。ディスカッションに登壇したのは左から、石森信雄氏(地域猫活動アドバイザー)、溝上奈緒子氏(NPO法人ねこけん代表)、佐上邦久氏(公益財団法人どうぶつ基金理事長)、稲垣将治氏(獣医師)、「ねりまねこ」の亀山嘉代氏と亀山知弘氏=9日、練馬区のココネリホール(尾崎修二撮影)
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約360人が参加して行われた猫シンポジウム。ディスカッションに登壇したのは左から、石森信雄氏(地域猫活動アドバイザー)、溝上奈緒子氏(NPO法人ねこけん代表)、佐上邦久氏(公益財団法人どうぶつ基金理事長)、稲垣将治氏(獣医師)、「ねりまねこ」の亀山嘉代氏と亀山知弘氏=9日、練馬区のココネリホール(尾崎修二撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 パワフルな活動は同じ願いを抱く同士を集めるのか、9日、練馬区の「Coconeri(ココネリ)ホール」で行われたシンポジウム「解決!猫トラブル 不妊去勢手術で増やさない」には、「公益財団法人 どうぶつ基金」の佐上邦久理事長、獣医師の稲垣将治氏、「NPO法人 ねこけん」の溝上奈緒子代表、地域猫活動アドバイザーの石森信雄氏らが出席、講演やパネルディスカッションに約360人の参加者が耳を傾けた。

3月22日は「さくらねこの日」

〝さくらねこ〟同士で朝のあいさつ?穏やかな時間を過ごしている猫たち=2017年、香川県高松市の男木島(尾崎修二撮影)
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〝さくらねこ〟同士で朝のあいさつ?穏やかな時間を過ごしている猫たち=2017年、香川県高松市の男木島(尾崎修二撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 冒頭で講演を行った佐上氏のどうぶつ基金は1988年の設立以来「犬や猫の殺処分ゼロ」を目指して様々な取り組みを行ってきた。不妊手術を終えた猫の耳先を、目印としてさくらの花びらの様にカットした「さくらねこ」の呼び名を世に広めた事でも知られる。行政や全国の協力病院とタッグを組んで年間2万匹の不妊手術を無料で行っている。3月22日を「さくらニャンニャン」の語呂合わせで「さくらねこの日」としてPRするなど、猫を思う活動は多岐に及ぶ。
 佐上氏はノラ猫トラブルについて「地域猫活動の認知不足も原因の一つ。そもそも、地域猫活動が行われる場所は〝紛争状態〟にあります」と話す。猫に対する理解の有無で住民間の意見が割れ、自治会などのコミュニティにも影響を及ぼすのだ。猫に給餌するなどの行為により〝負い目〟を感じる事を強いられた人々に、人間の出したゴミの処分や清掃といった過度の要求を強いる事例もあるという。人間の問題まで猫の責任にしてしまうとは、情けないにも程がある。≪次ページへ続く≫

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