徳島に国内最古の坑道 弥生土器出土、朱を採掘
更新 sty1903010012徳島県阿南市の若杉山遺跡で、赤色顔料である水銀朱の原料「辰砂」を採掘していたとみられる坑道跡から、弥生時代後期の土器片5点が見つかり、市が1日発表した。坑道が掘られた時期は不明だったが、土器から弥生時代後期と推測でき、市は「日本最古の坑道」としている。
これまで最古とされた坑道は、奈良時代(8世紀)に始まった長登銅山(山口県美祢市)という。
市によると、坑道は人為的に掘られた形跡があり、坑道内では石きねも見つかっている。坑道の高さは約70~90センチ、奥行きは約13メートルで、三つに分岐して掘り進められたとみられる。弥生土器片は、入り口から3メートルの地点で見つかった。
坑道は、旧加茂谷村(現阿南市)の記録で存在が指摘されていたが場所が分からず2017年に再発見された。