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肉球マニアのキャンプ地「猫巡り」第1球 竹富島の〝パラダイス〟

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肉球マニアのキャンプ地「猫巡り」第1球 竹富島の〝パラダイス〟

更新 sty1902190007
太陽に温められた白い砂浜で寝転ぶ猫=沖縄県・竹富島(尾崎修二撮影) 太陽に温められた白い砂浜で寝転ぶ猫=沖縄県・竹富島(尾崎修二撮影)

 関東地方の朝の気温が氷点下まで下がろうかという1月末、沖縄を訪れた。目的は…(大きな声では言えないが)猫たちに会う事だ。
 写真記者としてカメラを手にして30年、プロ野球やサッカー選手のトレーニングキャンプでしか縁のなかった南国で、よもや業務として猫を撮る日が来ようとは、夢にも思っていなかった。

赤瓦の屋根を自由に歩き回る猫=沖縄県・竹富島(尾崎修二撮影)
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赤瓦の屋根を自由に歩き回る猫=沖縄県・竹富島(尾崎修二撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 まずは千葉ロッテ・マリーンズがキャンプを行っている石垣島から、定期船で約15分の竹富島へ。
 オフシーズンにも関わらず観光客で賑わう「コンドイビーチ」では、20匹前後の猫たちの熱烈な出迎えを受けた。彼らは皆、ボランティアの見守りの下、去勢・避妊手術を受け、耳を桜の花びらの様にカットされた「さくら猫」となり、食事も与えられ穏やかな日々を送っている。

優しさに護られて

コンドイビーチにある猫ハウス。マイケル・ウィルソンさんの手作りだ。猫たちのえさ代等に使われる募金箱も設置されている=沖縄県・竹富島(尾崎修二撮影)
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コンドイビーチにある猫ハウス。マイケル・ウィルソンさんの手作りだ。猫たちのえさ代等に使われる募金箱も設置されている=沖縄県・竹富島(尾崎修二撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 ビーチにある休憩所の裏手に、立派な猫小屋を見つけた。見るからに頑丈そうな造りで、台風や強い雨もしのぐことができるだろう。この小屋は、竹富島へ移住した米国人、マイケル・ウィルソンさんの手作りだ。
 ウィルソンさんが旅行で訪れた竹富島で出会った妻の幸子さんと、ふたりで営む「パラダイス・カフェ&くちゅ」は、古民家をリフォームした雑貨店と、おしゃれなカフェスペースが合体した癒やしスポット。

「パラダイス・カフェ&くちゅ」の看板猫・ブラウニー。ブーゲンビリアの香りをチェック?=沖縄県・竹富島(尾崎修二撮影)
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「パラダイス・カフェ&くちゅ」の看板猫・ブラウニー。ブーゲンビリアの香りをチェック?=沖縄県・竹富島(尾崎修二撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 この店には「マイキー」「スシ」「ブラウニー」という3匹の看板猫が暮らしている。幸子さんはかつて犬派で、猫は苦手だったというのだが、マイキーと暮らし始めてからすっかり猫好きに。聞けば、「マイペースで人に媚びない猫(マイキー)が、時々見せる人懐こさにノックアウトされた」のだとか。
 猫が誇る〝ツンデレの術〟に掛かったわけだ。我が身にも大いに覚えのあるエピソードに、何度もうなずいてしまった。

竹富島で見つけた〝パラダイス〟

「パラダイス・カフェ&くちゅ」の看板猫・ブラウニー=沖縄県・竹富島(尾崎修二撮影)
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「パラダイス・カフェ&くちゅ」の看板猫・ブラウニー=沖縄県・竹富島(尾崎修二撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 店の名前「くちゅ」は、竹富の方言で「島とうがらし」の事。辛い物が好きな幸子さんが「夫と私にとってなくてはならないスパイス」と話す「くちゅ」。そんな店のシンボルにもなっている、大きなガジュマルの木が作る木陰のテーブルで、オリジナルのカクテルやスムージーを飲みながらひと休み。目を閉じれば、咲き誇るブーゲンビリアの香りが鼻をくすぐる。とどめに…足元には猫。「パラダイス・カフェ」の名ににふさわしい至福の時間だ。
 離島という環境で、人々の愛情にしっかりと見守られる猫たち。バースコントロールの結果、新たな命が増えるペースは落ちるだろう。ゆくゆくは竹富島から猫が居なくなる日が来るのかも知れない。

太陽に温められた白い砂浜で、まるで人間のように寝そべる猫=沖縄県・竹富島(尾崎修二撮影)
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太陽に温められた白い砂浜で、まるで人間のように寝そべる猫=沖縄県・竹富島(尾崎修二撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 それでも今は、ここに有る尊い小さな命を、存分に輝かせて欲しい。
 小鳥や蝶を追いかけ、星砂のビーチに無邪気に寝転ぶ猫たちの姿は、島を訪れる人の心に必要な何かを取り戻させてくれるに違いない。そしてそれが、ノラ猫たちにとって良い結果に繋がると信じたい。(写真報道局 尾崎修二)
(キャンプ地 猫巡り、第2球は3月上旬アップ予定)

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