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【第60次南極観測隊】ドームふじに到着 極寒の内陸で新観測拠点の候補地絞る 

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【第60次南極観測隊】ドームふじに到着 極寒の内陸で新観測拠点の候補地絞る 

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 ドームふじ基地に到着、同行した第59次越冬隊員とノルウェー隊員とともに記念撮影する第60次南極観測隊員。衛星回線で伝送したため解像度が低くなっている=昭和基地の内陸約1000キロの南極大陸(国立極地研究所提供)  ドームふじ基地に到着、同行した第59次越冬隊員とノルウェー隊員とともに記念撮影する第60次南極観測隊員。衛星回線で伝送したため解像度が低くなっている=昭和基地の内陸約1000キロの南極大陸(国立極地研究所提供)

 第60次南極観測隊(堤雅基隊長)の先遣隊などで組織する「ドームふじチーム」が、昭和基地から約1000キロ内陸のドームふじ基地(標高3810メートル)に到着したことが、13日までに国立極地研究所(中村卓司所長、東京都立川市)に入った連絡で分かった。

氷床を調べるレーダーを付けた大型雪上車「SM100」の資料写真=南極大陸(国立極地研究所提供)
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氷床を調べるレーダーを付けた大型雪上車「SM100」の資料写真=南極大陸(国立極地研究所提供)フルスクリーンで見る 閉じる

 メンバーは60次隊8人、59次越冬隊員2人の日本人10人と、空路、南極大陸を訪れ途中で合流したノルウェーの観測隊員2人の計12人。ドームふじ基地に着いたのは7日で、内陸旅行の拠点を出発してから20日間の旅だった。基地に着いた一行は、看板を囲んで記念写真を撮影した。

 今回、ドームふじチーム最大の任務は、日本の新たな観測拠点の設置場所を特定すること。これまでの調査で、設置地点はドームふじ基地(南緯77度19分1秒、東経39度42分12秒)の南55キロ、標高3750メートル付近が有力になっている。

 ブレードで雪面を平らにしながら進む内陸調査隊の先頭を走る雪上車=2017年11月、南極大陸(国立極地研究所提供)
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 ブレードで雪面を平らにしながら進む内陸調査隊の先頭を走る雪上車=2017年11月、南極大陸(国立極地研究所提供) フルスクリーンで見る 閉じる

 新たな観測拠点では、大陸を覆う氷を垂直方向へ掘削。「氷床コア」と呼ばれるサンプルで「世界最古の氷」の採取を狙う。これまでで最古の氷床コアは、平成17年の欧州共同プロジェクトによる82万年前の物。現在、最古の氷をめぐり世界中の研究者らが競争を繰り広げている。

 日本の観測隊は平成19年、ドームふじ基地で深さ3035メートルから72万年前の物を掘削した。新たな観測拠点で狙うのは100万年以上前の氷だ。

 事前調査ではレーダーシステムを付けた雪上車で、氷内部の層構造を徹底的に調べることが重要。メンバーは本格的な探査を前に、ドームふじ基地から50キロ離れた場所で、ベースキャンプの設営を行う。ドームふじチームでは、設置候補地周辺で延べ走行距離が1500キロにも及ぶレーダー探査を計画している。(編集委員 芹沢伸生)

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