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view 鈴を落とした招き猫 熊本県・阿蘇南外輪山

自然・風景

view 鈴を落とした招き猫 熊本県・阿蘇南外輪山

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「災難から免れる」と言い伝えられてきた「免の石」が落ち、猫のシルエットが現れた =熊本県南阿蘇村(宮崎瑞穂撮影) 「災難から免れる」と言い伝えられてきた「免の石」が落ち、猫のシルエットが現れた =熊本県南阿蘇村(宮崎瑞穂撮影)
地震で落ちる前の「免の石」。猫の鈴のように挟まっていた =平成26年、みなみあそ村観光協会提供)
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地震で落ちる前の「免の石」。猫の鈴のように挟まっていた =平成26年、みなみあそ村観光協会提供)フルスクリーンで見る 閉じる

 青く、くっきりとぬける猫の形。眼下には紅葉で色づいた山々や田畑が広がり、これから本格的な冬を迎える阿蘇の景色が見える。

 熊本県南阿蘇村の阿蘇南外輪山。岩山の中腹にある空洞には、かつて「免の石」という巨大な石が宙に浮くように挟まっていた。高さ30メートルほどの空洞にあった縦3メートル、横2メートルの石は「落ちない石」として受験生や就活生が合格祈願に訪れる場所でもあった。

 しかし、平成28年4月16日、震度7を記録した熊本地震で石が落下。思いがけず、そこから現れたのが猫のシルエットだった。落ちた石は砕けず、50メートル下にとどまり、「合格祈願者らの身代わりに落ちてくれた」と再び地元の人気スポットになった。

 「免の石」へは登山口から往復2時間。私有地を通るためガイドが必要だ。ツアーガイドをする地元牧野組合の柏田勲さん(78)は「あの日はすごい揺れで目を覚ました。後日『免の石』を見に行くと、登山道を壊し、木をなぎ倒しながら落ちた石があった」と当時を振り返る。みなみあそ村観光協会らが登山道の安全を確認し、地震の4カ月後の8月にはツアーを再開。周辺の鉄道では不通が続くが、国内外から猫をひと目見ようと登山客が訪れる。

 福岡県直方市から結婚記念で訪れた加藤恵子さん(52)は「道のりは険しかったが、きれいな青空が出て、いいものが見られた」とうれしそうだった。

 「免の石」を失ったが、今後は福を呼ぶ“招き猫”として地元を見守ってくれるかもしれない。(写真報道局 宮崎瑞穂)

■360°パノラマで見る「鈴を落とした招き猫」

 

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