トンネル掘削へ復旧続く 博多陥没2年、地盤強化
更新 sty1811070008 福岡市のJR博多駅前で起きた大規模陥没事故から8日で2年。巨大な穴は1週間で埋め戻され道路は早期復旧したが、原因となった市営地下鉄七隈線延伸工事のトンネル掘削は再開できていない。地盤固めなど地中の復旧に時間を要しているためで、影響は今なお続いている。
事故は2016年11月8日早朝に発生。穴は長さ約30メートル、幅約27メートル、深さ約15メートルに及び、掘削中のトンネル内には地下水や土砂が流れ込んだ。市はミキサー車延べ約800台などを投入し、埋め戻しに専念した。
国土交通省の第三者委員会は、トンネル上部の岩盤層が想定より薄く、地下水による圧力がかかって多くの亀裂が発生したことが原因とした。
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市は昨年6月から約4カ月かけてボーリング調査をし、陥没の形状や地質の状態を確認。その後、セメントを含む薬剤を地中に注入し岩盤のように固める作業に入った。作業は今年中に終わるが、その後約5カ月かけてトンネル内に入った約1万4千立方メートルの地下水と約6200立方メートルの土砂を取り除く。