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view 太古の流れ星が眠る島 大分県津久見市「網代島」

自然・風景

view 太古の流れ星が眠る島 大分県津久見市「網代島」

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北の空に星が輝く。太古の生物も、同じ星空を見上げていたかもしれない(約200枚を比較明合成)=大分県津久見市(川口良介撮影) 北の空に星が輝く。太古の生物も、同じ星空を見上げていたかもしれない(約200枚を比較明合成)=大分県津久見市(川口良介撮影)
干潮時には陸続きとなり、各年代の地層に直接触れることができる =大分県津久見市(川口良介撮影)
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干潮時には陸続きとなり、各年代の地層に直接触れることができる =大分県津久見市(川口良介撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 雲間から月が顔を出し、島の輪郭が浮かび上がった。長時間露光をかけた写真には、島に降り注ぐように星の光跡が写った。

 豊後水道を望む大分県津久見市の網代島(あじろじま)は、海底で形成された地層が、プレートの動きで地上に露出した地形を持つ。約2億年以上前の地球の記録を、直接見て触れることができる。

干潮時には陸続きとなり、各年代の地層に直接触れることができる =大分県津久見市(川口良介撮影)
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 干潮時には陸とつながり歩いて渡れる。はるか昔、海底だった岩場を歩くと、なんとも不思議な気持ちになる。豊漁と海の安全を願う「えびす様」が祭られてるほかには何もない。夜になると、出港する漁船のエンジン音のほか、聞こえるのは波の音だけだ。

干潮時には陸続きとなり、各年代の地層に直接触れることができる =大分県津久見市(川口良介撮影)
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 平成19年からの調査で、網代島の地層から約2億4000万年前の、当時としては最古の「宇宙塵(うちゅうじん)」が見つかり話題になった。

 宇宙塵とは、宇宙空間に存在する直径1ミリ以下の物質のことで、網代島の地層は海底で形成されたため、堆積した速度が遅く、宇宙塵が高密度で含まれる特徴がある。

 調査した熊本大学大学院先端科学研究部の尾上哲治准教授(41)は「2億4000万年前の生物が見たかもしれない『流れ星のかけら』が、今自分の手の中にあるんだ」と、興奮したことを覚えている。

干潮時には陸続きとなり、各年代の地層に直接触れることができる =大分県津久見市(川口良介撮影)
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 「地層から見つかる化石を調べることで、太古の地球で起きたことを知るように『宇宙塵の化石』を調べることで、太陽系で起きた出来事を知ることができる」と尾上准教授は考える。

 足元から見つかった流れ星のかけらが、宇宙の謎を解く鍵になる。(写真報道局 川口良介)

 

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