香港返還20年で記念式典 習主席「世界が成功公認」
更新 sty1707010006香港が英国から中国に返還されて20年を迎えた1日、香港会議展覧センターで、中国の習近平国家主席も出席して記念式典が開かれた。習氏は演説で、香港の高度の自治を認めるとした「一国二制度」について「世界が認める成功を収めた」と述べ、同制度を「変わらず、揺らぐことなく」堅持する方針を強調した。
香港では2014年の大規模民主化要求デモ「雨傘運動」以降、若者の間に出ている「香港独立」の動きに対し、習氏は「ボトムラインに抵触しており絶対に容認できない」と述べて強く警告、今後も締め付けを強化していく考えを示した。
演説に先立ち、3月の選挙で香港政府トップの行政長官に当選した林鄭月娥氏の就任式を実施した。
民主派デモで小競り合い 親中派乱入、一時騒然
「真の普通選挙を」「民主派は詐欺師だ」。香港の中国への返還から20年を迎えた1日朝。香港中心部では、民主派と親中派のデモ隊計約100人が小競り合いとなり、一時騒然となった。
民主派は、中国の習近平国家主席が出席する返還記念式典の会場周辺までのデモ行進を計画したが、出発直後に警官隊と中国国旗を持った親中派に阻まれた。
「劉暁波を解放せよ」。ノーベル平和賞受賞者の中国民主活動家、劉暁波氏の即時解放などを求める民主派の声をかき消そうと、警官隊を挟むように対峙した親中派が罵声を浴びせた。
式典会場近くの広場では、林鄭月娥、梁振英新旧行政長官らが立ち会い、中国の国歌「義勇軍行進曲」が流れる中、中国国旗と香港の旗を掲揚する儀式が行われた。(共同)