産経フォト

四万十の天然青のりピンチ 不漁深刻、産官学で新事業

ニュース

四万十の天然青のりピンチ 不漁深刻、産官学で新事業

更新 sty1704080003
 2月、収穫できるほど育っていない四万十川のスジアオノリ=高知県四万十市  2月、収穫できるほど育っていない四万十川のスジアオノリ=高知県四万十市

 高級品として知られる四万十川の天然スジアオノリが近年、深刻な不漁に見舞われている。特に今年は「市場に出す分が確保できない前代未聞の状況」(地元漁師)。危機感を深めた地元の産官学が連携し、新たな栽培事業に乗り出した。

 スジアオノリは海水と淡水が混じる汽水域に生息し、長さ50センチ以上にもなる筋状の藻類。環境に影響されやすく、安定した生産は難しい。豊かな香りや食感が特徴的な四万十川の天然物は1キロあたり1万円以上で取引される高級品。四万十川下流漁協の沖辰巳組合長によると、30年前に年間30~50トンあった水揚げ量は次第に減少し、最近は1トンに満たない年も目立つようになった。高知大海洋生物研究教育施設の平岡雅規准教授は「温暖化による海水温の上昇が原因」と分析する。

 四万十川でスジアオノリの生育状況を調査する、高知大の平岡雅規准教授(左)と四万十市農林水産課の辻祐人さん=2月、高知県四万十市
画像を拡大する
 四万十川でスジアオノリの生育状況を調査する、高知大の平岡雅規准教授(左)と四万十市農林水産課の辻祐人さん=2月、高知県四万十市フルスクリーンで見る 閉じる

 栽培事業を始めたのは昨年11月。約200枚の網に種を植え込み川に放流し、一定量の収穫を見込んだが、今回は育ちが悪かった。「安定した生産には時間がかかりそう」と沖組合長。「四万十川の恵みを残すために、試行錯誤を続けたい」と話している。

スゴい!もっと見る

瞬間ランキングもっと見る

話題のランキング