中国公船2隻が2度領海侵入 尖閣周辺で過去最多13隻
更新 sty1608070031中国海警局の公船2隻が7日午前、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海に侵入した。外務省の杉山晋輔事務次官が中国の程永華駐日大使に強く抗議したが、同日午後にも2隻が再び領海侵入し、杉山氏は再度、程大使に抗議した。また中国公船6隻が相次いで領海外側の接続水域に入り込み、尖閣周辺で確認された中国公船は6日の計7隻から計13隻に増えた。尖閣周辺で同時に確認された中国公船の数としては過去最多。周辺では約300隻の中国漁船が航行しているとみられる。
7日午前10時ごろ、尖閣周辺の領海に中国海警局の公船2隻が相次いで侵入、約35分にわたり航行し、接続水域に出た。この事態を受け、杉山氏は7日午前11時25分ごろ、程氏に「主権侵害であり断固として認められない。現場の緊張を著しく高める一方的なエスカレーションで決して受け入れられない」と抗議した。
しかし、7日午後にも中国海警局の公船2隻が相次いで領海に侵入した。中国当局の船が尖閣周辺の領海に侵入したのは5日以来で、領海侵入したのは「海警2166」「海警33115」「海警35102」の3隻。「海警33115」が2度侵入した。
海保の巡視船が領海から出るよう警告すると、「中国の管轄海域で定例のパトロールをしている。貴船はわが国の管轄海域に侵入した。わが国の法律を守ってください」と応答があった。
中国公船は5日にも中国漁船と同時に領海侵入しており、その際も杉山氏が程氏に抗議したばかり。日本政府による抗議は3日連続となった。尖閣の領有権を不当に主張する中国が、日本政府による連日の抗議を無視する形で対日攻勢を強め、東シナ海は緊迫の度合いが増している。