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奈良・橿原市で大型の円形周溝墓見つかる 

遺跡・建造物

奈良・橿原市で大型の円形周溝墓見つかる 

更新 sty1605120021
弥生時代の大型の円形周溝墓の発掘現場。手前の土がグレーの部分が周溝。写真中央から右にかけての島状部分が墳丘があったところ =12日午前、奈良県橿原市(柿平博文撮影) 弥生時代の大型の円形周溝墓の発掘現場。手前の土がグレーの部分が周溝。写真中央から右にかけての島状部分が墳丘があったところ =12日午前、奈良県橿原市(柿平博文撮影)
弥生時代の大型の円形周溝墓の発掘現場。土の色がグレーの部分が周溝。中央の島状になっている部分が墳丘があったところ =12日午前、奈良県橿原市(柿平博文撮影)
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弥生時代の大型の円形周溝墓の発掘現場。土の色がグレーの部分が周溝。中央の島状になっている部分が墳丘があったところ =12日午前、奈良県橿原市(柿平博文撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 前方後円墳の原形と考えられている、陸橋を持つ弥生時代末期(2世紀中ごろから後半)の大型円形周溝墓(しゅうこうぼ)(直径約31メートル)が、奈良県橿原市城殿(きどの)町の瀬田遺跡で県内で初めて見つかり12日、奈良文化財研究所が発表した。
 墳丘は失われていたが周溝ははっきり残り、国内最大級の規模。専門家は「前方後円墳の誕生を考える重要な資料」とみている。
 見つかった円形周溝墓は、墳丘部の直径が約19メートルで、幅6~7メートルの周溝を持ち、南西部に長さ約7メートル、最大幅6メートルの陸橋が取り付く構造。周溝の深さは約50センチ。埋葬施設は見つかっていない。

 陸橋を持つ弥生時代の大型円形周溝は四国や近畿に多く、今回見つかった円形周溝墓は、兵庫県赤穂市の有年原(うねはら)・田中遺跡の円形周溝墓(墳丘部直径約23メートル)、滋賀県長浜市の五村遺跡の円形周溝墓(同約20メートル)などに匹敵する規模。

弥生時代の大型の円形周溝墓の発掘。出土した土器=12日午前、奈良県橿原市(柿平博文撮影)
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 こうした大型円形周溝墓が前方後円墳に発展したとみられており、奈文研は「纒向(まきむく)石塚古墳(3世紀初め)など(纒向遺跡でみられる前方部が短い最古級の)『纒向形』と呼ばれる前方後円墳につながる形を持つ周溝墓だ。これまで他の地域では見つかっていたが、奈良県内で確認できておらず、その空白を埋める成果で、大きな意義がある」としている。

 奈良県橿原市の瀬田遺跡で見つかった、前方後円形の円形周溝墓(点線部分)(奈良文化財研究所提供)
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 奈良県橿原市の瀬田遺跡で見つかった、前方後円形の円形周溝墓(点線部分)(奈良文化財研究所提供)フルスクリーンで見る 閉じる

 石野博信・兵庫県立考古博物館名誉館長(考古学)は「纒向形前方後円墳に近い形で、前方後円墳の先がけのような姿だ。これまでよくわからなかった纒向遺跡に、前方後円墳が誕生する直前の大和盆地の姿を解明する資料にもなる」としている。

 現地説明会は15日午前10時~午後3時。問い合わせは奈文研(0744・24・1122)。

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