AI作品保護、17年度にも 政府の知的財産推進計画
更新 sty1605090021政府の知的財産戦略本部は9日、人工知能(AI)が“創作”した小説や音楽などの権利保護に乗り出すと決定した。現行の著作権法の対象にならないため、新たな法整備を検討する。2016年度中に具体策を詰め、必要があれば17年度以降に新制度を作りたい考えだ。
知的財産政策の指針「知的財産推進計画2016」に盛り込んだ。会合に出席した安倍晋三首相は「知的財産を活用してイノベーションの創出に取り組む企業や大学などの挑戦者を力強く後押しする」と話した。
AI小説はSF作家、星新一さんの名前を冠した賞の1次審査を通過するなど急速に進化しており、将来的に大ヒット作品が生まれる可能性もある。そうした場合、AIの開発者が市場で正当な対価を得られるよう、インターネットで無制限に出回ることを制限する措置などが必要となる。
推進計画では、著作権がはっきりしない著作物や、膨大な情報「ビッグデータ」を使いやすくするために著作権法を見直すことも打ち出した。