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【東日本豪雨】生かされた教訓 車両避難を即決断 常総線、早期再開のワケ 「被災者と一緒に復興を」

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【東日本豪雨】生かされた教訓 車両避難を即決断 常総線、早期再開のワケ 「被災者と一緒に復興を」

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浸水した関東鉄道の水海道車両基地に並ぶ車両 =21日午後、常総市水海道高野町(桐原正道撮影) 浸水した関東鉄道の水海道車両基地に並ぶ車両 =21日午後、常総市水海道高野町(桐原正道撮影)

 東日本豪雨による鬼怒川の堤防決壊から24日で2週間。線路が浸水したり、盛り土が流出したりするなど大きな被害が出た関東鉄道常総線は、発生からわずか8日後の18日には、浸水した水海道駅(常総市水海道宝町)と守谷駅(守谷市中央)との間で運転を再開していた。車両を水没から守ることができたためで、そこには鉄道員らによる過去の教訓に基づく一つの決断があった。(桐原正道、写真も)

堤防が決壊した場所の近くで、常総線の復旧作業を行う作業員ら =21日午後、常総市三坂町(桐原正道撮影)
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堤防が決壊した場所の近くで、常総線の復旧作業を行う作業員ら =21日午後、常総市三坂町(桐原正道撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 常総線は、鬼怒川の堤防から濁流が越水したため、10日午前8時ごろから、水海道-下妻駅(下妻市下妻乙)間で運転を見合わせた。同日午後2時過ぎには、運転見合わせ区間は全線に拡大した。

 その頃、水海道駅から南に約2キロの地点にある水海道車両基地(常総市水海道高野町)では、職員らの間で「ここも浸水するかもしれない」と危惧する声が上がり始めていた。念頭にあったのは、昭和61年8月の小貝川の氾濫。小貝川の堤防が決壊した当時、水海道市(現常総市)内は広い範囲で浸水したからだ。

「車両が水没すれば運行できなくなる」

関東鉄道常総線が一部区間で8日ぶりに再開し、浸水した水海道駅にも列車が到着した =18日午前、常総市水海道宝町(桐原正道撮影)
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関東鉄道常総線が一部区間で8日ぶりに再開し、浸水した水海道駅にも列車が到着した =18日午前、常総市水海道宝町(桐原正道撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 車両基地の職員らは即座に車両の移動を決断。午後2時半から4時ごろにかけて、次々と車両を南に移動させていった。水海道地区より南にある守谷駅などは、同地区より標高が高く、浸水する可能性は低い。そう考えたという。

 結局、検査中などで動かすことのできなかった7両を除いて、車両基地などにあった46両を守谷駅や取手駅などに避難させた。地域住民などによると、水海道車両基地は11日午前5時ごろから浸水し始め、最大で1メートル以上浸水したという。車両基地の運行システムは被害を受けたが、大半の車両を救うことができた。これが、早期運転再開の一助になった。

常総線の復旧作業を行う作業員ら =21日午後、常総市山口(桐原正道撮影)
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常総線の復旧作業を行う作業員ら =21日午後、常総市山口(桐原正道撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 常総線は現在、下妻-水海道駅間で運転を見合わせている。この区間は、線路が曲がったり盛り土や砂利が流出したりするなど被害が大きい。10月下旬の運行再開を目指して、復旧作業を進めている。

 関東鉄道では「1日でも早い運転再開を目指して復旧作業を行っている。被災者の皆さんと一緒に復興を目指していきたい」としている。

関東鉄道常総線が一部区間で8日ぶりに再開し、浸水した水海道駅にも列車が到着した =18日午前、常総市水海道宝町(桐原正道撮影)
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関東鉄道常総線が一部区間で8日ぶりに再開し、浸水した水海道駅にも列車が到着した =18日午前、常総市水海道宝町(桐原正道撮影)フルスクリーンで見る 閉じる
浸水した関東鉄道の水海道車両基地 =21日午後、常総市水海道高野町(桐原正道撮影)
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浸水した関東鉄道の水海道車両基地 =21日午後、常総市水海道高野町(桐原正道撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

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