「触るな!セクハラだ!」 野党徹底抗戦の構え
更新 sty1509170003
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民主党など野党は16日、安全保障関連法案の「成立阻止」に向けた徹底抗戦を繰り広げた。民主党や維新の党など野党5党は幹部会談を断続的に開き、参院平和安全法制特別委員会の開催阻止を確認するなど「共闘」を演出。民主党の枝野幸男幹事長は「暴挙を許さない」と気勢をあげ、共産党の志位和夫委員長も「院外(国会の外)の戦いと連携して、最後まで頑張り抜く」と強調した。
「触るな!セクハラだ!」。16日夜、特別委理事会が開かれる参院第1理事
会室前。大勢詰めかけた議員に交じり、野党女性議員が声を張り上げながら、鴻池祥肇委員長(自民党)の入室を妨害する一幕もあった。怒号が飛び交う中、理事会は断続的に休憩になるなど紛糾した。
これに先立ち、民主党の岡田克也代表は16日夕の野党5党の党首会談後、記者団に「採決を前提とした締めくくり総括質疑は認められないことと、採決するのであれば、内閣不信任決議案の提出を含めてあらゆる手段で阻止することを決めた」と断言した。

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参院平和安全法制特別委員会の開会を阻止しようと理事会室の前に集まった野党議員ら。女性議員は「怒れる女性議員の会」と書かれたピンク色のハチマキを巻いて声をあげた=16日夜、国会内(鈴木健児撮影)フルスクリーンで見る
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5党首は特別委開催予定の1時間前に国会内で顔をそろえ、成立阻止を目指し、問責決議案や不信任決議案の共同提出に向けて結束を確認した。もともと民主党は参院で「審議拒否」戦術をとらず、質疑の中で問題点をあぶり出す手法に力を入れてきたが、締めくくり総括質疑の日程を委員長職権で決めたことで、徹底抗戦の路線に転換した。
今後、野党5党は参院で安倍晋三首相や中谷元(げん)防衛相ら関係閣僚の問責決議案提出を連発するほか、衆院でも内閣不信任決議案の提出を模索する。この際、長時間の演説を本会議で行い議事進行を遅らせる「フィリバスター」戦術も検討。安保法案の本会議採決で投票をゆっくり行う「牛歩」戦術を求める声もある。