阿修羅像安置の国宝館、リニューアル 興福寺、元日から開館
更新 jnl1712280002国宝・阿修羅像(あしゅらぞう)(奈良時代)などを安置する興福寺(奈良市)で国宝館の耐震補強工事が完了し28日、報道陣に公開された。展示空間は壁を白くして像を際立たせる厳かな雰囲気に。来年1月1日に、1年ぶりにリニューアルオープンする。

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耐震補強工事が完了し館内が公開された興福寺の国宝館。阿修羅像をはじめ国宝がずらりと並ぶ=28日、奈良市(前川純一郎撮影)キヤノン EOS-1D X:EF24-70mm F4L IS USMフルスクリーンで見る
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国宝館は、仏像や絵画などの寺宝を収蔵する施設として昭和34年に開館。鉄筋コンクリート造りで、奈良時代に創建された食堂(じきどう)(僧侶が食事をする場)の外観がイメージされている。今回の工事に伴い、壁が白く統一されるなどシンプルになり、像などが照明に浮かび上がる荘厳な空間となった。
館内には、高さ5メートル超の木造千手観音菩薩立像(国宝、鎌倉時代)を安置。3つの顔と6本の腕を持つ阿修羅像や乾漆八部衆立像(かんしつはちぶしゅうりゅうぞう)(国宝、奈良時代)、乾漆十大弟子立像(同)などが並び、天平彫刻の魅力に迫ることができる。
無休で、拝観は午前9時~午後5時。拝観料は一般700円、中学・高校生600円。小学生300円。