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中国青銅器の至宝 住友コレクション【白洲信哉「旅と美」360°パノラマ】

伝統・文化

中国青銅器の至宝 住友コレクション【白洲信哉「旅と美」360°パノラマ】

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中国青銅器の至宝 住友コレクション【白洲信哉「旅と美」360°パノラマ】

 泉屋博古館は、住友家が蒐集した美術品を保存、展示する美術館で、京都の本館と今回紹介する東京六本木に分館が平成14年オープンした。とくに第15代当主住友春翠が、明治中頃から大正期にかけて蒐集した中国青銅器と鏡鑑は、質量とも世界屈指のコレクションで、この500点余りを保存公開するため、財団法人泉屋博古館は、昭和35年発足する。ちなみに、江戸時代の住友の屋号「泉屋」と、900年前に中国皇帝の命によって編纂(へんさん)された青銅器図録『博古図録』にちなんでその名がつけられた。

 本展は、「神々のやどる器~中国青銅器の文様」と題し、今から3500年前、殷周時代青銅器の、世界史上最高水準の技術と自由な発想で、さまざまな神や仙人、獣など、人と動物が不思議な共演をする複雑かつ繊細な姿、文様にスポットを当てている。多くは目をこらす必要はあるが、一点一点拡大したパネルが併設展示され、斬新で刺激的なデザイン性を分かりやすく紹介している。

 僕は、音楽鑑賞の前や桜の時期に分館へ。また、本館のある鹿ヶ谷(京都)は、かの哲学の道にも程近く、これから本番を迎える紅葉シーズンの合間に訪れるといい。本館の四室からなる青銅器の部屋は圧巻で、繰り返すが、世界屈指の造形美が、日本にいながらにして展覧できるのだ。<「中国青銅器の時代(泉屋博古館〔京都〕)」は12月9日まで>(文・パノラマ写真 白洲信哉氏)
(撮影機材:リコー THETA S )

■住友コレクション 泉屋博古館分館 神々のやどる器-中国青銅器の文様- ~12月24日(月・祝)まで

白洲信哉(しらす・しんや) 白洲信哉(しらす・しんや)  文筆家。昭和40年生まれ、東京都出身。日本文化の普及に努め、展覧会など文化イベントの制作にも携わる。最新刊「旅する舌ごころ」(発行・誠文堂新光社)発売中。 

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