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【写真集】後藤徹雄「城壁2 続・石積みの肖像」発売中

【写真集】後藤徹雄「城壁2 続・石積みの肖像」発売中

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後藤徹雄「城壁2 続・石積みの肖像」表紙・岩手県盛岡市の盛岡城 後藤徹雄「城壁2 続・石積みの肖像」表紙・岩手県盛岡市の盛岡城

 目の前に迫る石積みが静かな時を刻む。

 後藤徹雄「城壁2 続・石積みの肖像」。前作に引き続き日本各地の「城壁」に焦点を合わせ、四季折々の美しい一瞬を切り取っている。時間を忘れ幾度とページをめくった。

後藤徹雄「城壁2 続・石積みの肖像」 昨年8月に撮られた夏の竹田城。青空と立ちこめる入道雲のコントラストが美しい=兵庫県朝来市 
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後藤徹雄「城壁2 続・石積みの肖像」 昨年8月に撮られた夏の竹田城。青空と立ちこめる入道雲のコントラストが美しい=兵庫県朝来市 フルスクリーンで見る 閉じる

 青空と立ちこめる雲を背景に夏の装いを見せる竹田城(兵庫県朝来市)。雲海に囲まれた秋も格別だが、夏の姿も良い。草木の香りとともに、熱を蓄えた石積の温度が感じ取れる。

後藤徹雄「城壁2 続・石積みの肖像」 都心で撮られたとは思えない静寂さが伝わってくる大坂城南面の城壁=大阪市中央区 
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後藤徹雄「城壁2 続・石積みの肖像」 都心で撮られたとは思えない静寂さが伝わってくる大坂城南面の城壁=大阪市中央区 フルスクリーンで見る 閉じる

 ビル群や近代造形物が写り込んでいない秋の大坂城(大阪市中央区)の城壁は、都会の喧噪(けんそう)を忘れさせてくれる。シンメトリーに撮られた作品は、風を読み鏡になった水堀を効果的に切り取っている。紅葉のアクセントが効いていて計算された一枚だ。大阪に長年住む筆者にとって、見落としていた光景。「なるほど」とうならされた。

 また雪降る大野城(福井県大野市)の石積みは過酷な降雪の条件下で撮られた一枚。また赤木城(三重県熊野市)のワンカットは生命の強さや、見る人を優しい気持ちにさせてくれるフォトグラファーならではの視点と熱意を感じ取ることができた。

 前作も増刷となり、さらに石の魅力のとりことなった作者・後藤氏。今後の作品も見逃せない。定価2400円+税
(竹川禎一郎)

 【メモ】後藤徹雄(Tetsuo Goto)。昭和30(1955)年、熊本県生れ。昭和61(1986)年フリーランスとして撮影業務を開始。平成2(1990)年、株式会社ライトスタッフ設立。広告、出版業界において写真撮影に携わる。近年は日本の城郭、特に「石積み」の魅力にひかれ撮影を継続中。

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