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超望遠ズーム タムロン SP150-600mm 多様な撮影を楽しむレンズ

超望遠ズーム タムロン SP150-600mm 多様な撮影を楽しむレンズ

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タムロン SP 150-600mm F/5-6.3 Di VC USD タムロン SP 150-600mm F/5-6.3 Di VC USD

野鳥、スポーツ、鉄道など高画質な決定的ショット

 国会の中には日本で唯一、写真記者だけで構成される記者クラブ「国会写真記者クラブ」があり、新聞と通信社合わせ8社が加盟している。総合光学機器メーカーのタムロン(さいたま市)は8月24日、この記者クラブで製品のプレゼンテーションを実施、同社の長島久明副社長が参加した。

 長島氏は米国に長く駐在していた経験があり、米国の多くの写真家と交流を結んだ。特に親しかった一人にエディ・アダムス氏(1933年-2004年)という著名な写真家がいた。米国の報道界で、社会的に意義のある報道をした記者や写真家に贈られる「ピュリッツァー賞」を1969年に受賞している。受賞対象となった作品は、世界中にベトナム戦争の泥沼化を伝える一枚として大きな衝撃を与えた。

 「一瞬」を切り取る写真家の仕事の重要性を誰よりもよく知ると言っても過言ではないアダムス氏。そのために必要なレンズについて、長島はアダムス氏から多くの示唆に富むアドバイスを受け、製品設計の思想も鍛えられた。

 「今回私が薦めた『SP150―600mm』は超望遠でありながら小型軽量で、それによって得られる機動性は、昼夜を分かたず一瞬を追いかける報道最前線の写真記者たちが求めるスペックに最も近付いたと信じる」と長島氏は言う。

 製品名のとおり150ミリから600ミリまでを幅広くカバーする。最短焦点距離2.7メートルで、近距離から遠距離までこの1本で撮影できるのが特徴。野鳥やワイルドライフ、スポーツ、飛行機、鉄道などの撮影も存分に楽しめる。

 開放露出値は5-6.3。周辺光量を充分に取り込むことができ、明るい露出値で撮影した際の画質も美しくなめらか。

 独自開発の「eBANDコーティング」「BBARコーティング」という技術を付加し、フレアーやゴーストの発生も抑制、高い解像力で被写体の質感を精緻に描写する。

 低照度下での手持ち撮影でも自由度の高い撮影ができる手ブレ補正機能も搭載、画質を低下させる細かいブレを抑える。

 オートフォーカスには、高速で精緻なピント合わせの超音波モーターを採用、作動音もきわめて小さく、撮影現場に影響をほとんど与えない。また、オートフォーカス撮影時でもモードの切り替えなしでマニュアルフォーカスとしてピントの微調整もできる。

 長島氏は「我々メーカーの想いをはるかに超えるほど、実に多くの方々がさまざまなシーンでこのレンズを使っている。瞬間を発見する喜び。その連鎖がさらに一層の広がりをみせることを彼も願っているだろう」と語った。

◇ ◇

ドラマチックな場面を追いかけて

国会の参議院予算委員会で取材する写真記者
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 産経新聞社の写真報道局では今年6月から、タムロンの150-600ミリレンズの試用を始めた。特にその効果があらわれたのが国会取材において。

 「このクラスの望遠ズームレンズとは思えない軽さと小ささで、F値も5-6.3と光量を十分に確保できるなどの点が撮影現場で強みになっている」と言うのは、写真報道局の写真記者の酒巻俊介氏。2006年の第一次安倍晋三政権発足の時期から国会取材担当となり、今年9月末までその期間は約9年にわたった。

 「この軽さと小ささだと、三脚を使わずに手持ちの撮影でもブレのない写真が撮れる。また、光量も十分に確保できるのでシャッタースピードを遅くしなくてもよい。国会の写真はスポーツなどの写真とは違い動きが乏しく、被写体が一瞬見せる普段とは異なる表情や仕草を撮ることが重要。その点で、これらの特性は、良い写真を撮れる確率をさらに高めてくれた」と述べる。

150ミリと600ミリが1本のレンズに

紙面に掲載された「SP150-600mm」で撮影した写真
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紙面に掲載された「SP150-600mm」で撮影した写真フルスクリーンで見る 閉じる

 また、このレンズを使うようになってあらわれた効果として酒巻氏は、「持ち運びの機材が少なくて済み、機動力が高まった」と述べる。酒巻氏は、以前に単焦点の600ミリレンズを使っていた時期もあるが、近距離の対象を撮る時は、そのためのレンズがもう1本必要だった。しかし、タムロンのこのレンズは2つの機能を1本で満たせるので、三脚を使わない場合はさらに荷物が少なくて済む。

 国会担当の写真記者が撮影するのは衆参の各本会議場、各委員会の審議室、各政党の議員控室、首相官邸、各政党の本部など国会内や国会周辺に点在し、政局に合わせ目まぐるしく行き来する。荷物が少ないということは、それらの移動で有利に働く。

 「国会内の廊下で、ニュースの目玉になっている人物があらわれた時など、現場は報道陣や警備関係者で混乱状態になる。そのような時でも、このレンズだと俊敏に動くことができ、絶好の撮影場所を確保できる」と酒巻氏は述べる。

 また、酒巻氏は「これまでさまざまなレンズを使ってきたが、このレンズのおかげで撮れるようになった写真もある」と言う。

 それまで200ミリで撮るには厳しかった近距離の領域も、このレンズではフレームに収めることができ、500ミリでは遠すぎた被写体も十分な大きさまで引き寄せて撮れるようになった。

 「より近くの被写体と、より遠くの被写体を同じフレームの中に収めることができ、ドラマチックな場面が撮れるようになった」

 例えば、1枚の写真の中に、国会審議で質問する議員をフレーム手前に入れ、答弁する議員をフレーム奥側に入れやすくなり、現場の状況をより正確に伝えられるようになった。

 「写真記者として、おもしろい写真が先にあり、そこから記事やストーリーが広がっていくようなものを狙っている。このレンズはそのための大きな武器になる」と力強く語った。

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タムロン SP 150-600mm F/5-6.3
長さ:257.8ミリ
質量:1951グラム(着脱式三脚座を含む)
明るさ:F5-6.3
最小絞り:F32-40
最短焦点距離:2.7メートル
対応マウント:キヤノン用、ニコン用、ソニー用
希望小売価格:140,000円(税別)

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