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パルミラ、消えた神殿 「再建できる」遺跡も町も

2016.4.21のニュース

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パルミラ、消えた神殿 「再建できる」遺跡も町も

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 2千年の歴史を伝える神殿は、跡形もなく崩れ落ちていた。過激派組織「イスラム国」(IS)が支配し「非イスラム的」だとして貴重な建造物を破壊したシリア中部の世界遺産パルミラ遺跡。20日、日本メディアとしてIS撤退後初めて遺跡内に入った。残された傷は深いが、考古学者や住民は「遺跡も町も、戦争が終われば必ず再建できる」と前を向いていた。

 遺跡の入り口をふさぐロシア軍戦車の横を抜け、しばらく歩く。数キロ先のIS部隊に砲弾を撃ち込む「ドーン」という砲声が空気を震わせ、上空をロシア軍の攻撃ヘリコプターが飛ぶ。パルミラはまだ戦地のにおいがする。

 「ここにバール・シャミン神殿がありました」。案内役のシリア政府職員が指をさした。1世紀に建立され驚くほど保存状態が良かった神殿は爆破され、数本の柱を残し全壊。草地に転がる大小のがれきが往時をしのばせるだけだ。

 パルミラ遺跡は広さ10平方キロほど。神殿跡の南方には、列柱道路と四面門が無事に残っていた。壮麗な装飾を誇る円形劇場も、以前のままの姿だ。

 列柱道路の起点には、かつて日本人など年間数万人の観光客を迎えた凱旋門の残骸があった。遺跡東南端にあるベル神殿の本殿も姿を消し、残ったのは外壁だけだ。(パルミラ共同=木村一浩)

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