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カナダの小型旅客機苦戦 競争激化、政府救済も

2016.3.9のニュース

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カナダの小型旅客機苦戦 競争激化、政府救済も

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 カナダの小型航空機大手ボンバルディアの経営が揺らいでいる。新型の小型機「Cシリーズ」の開発費がかさみ、競争激化で受注も低迷しているためだ。カナダ政府の救済で浮上を目指す公算も高まっている。日本が国産初のジェット旅客機MRJ(三菱リージョナルジェット)で挑む世界の小型機市場の競争は激しい。

 ボンバルディアは赤字で財務基盤が悪化し、追加の投資が困難になった。昨年10月には、本社があるカナダ東部ケベック州の政府から、Cシリーズ事業に10億ドル(約1140億円)の出資を受けると公表。

 ボンバルディアは座席数50~100席クラスのジェット機を手掛けてきた。ブラジルのエンブラエルとともに小型機の二大メーカーとして激しいシェア争いをしてきた。三菱航空機(愛知県豊山町)が開発中のMRJをはじめ参入メーカーが多く受注競争は激しい。

 そこでCシリーズは100~160席とやや大型化したが、このクラスは欧州エアバスや米ボーイングの改良型が価格競争を仕掛けて受注を伸ばしており、ボンバルディアの受注は伸び悩んだ。

 Cシリーズの確定的な注文は約240機と、目標の300機に届いていない。うち40機を発注した米リパブリック・エアウェイズ・ホールディングスは2月に経営破綻し、契約が履行されるのか暗雲が漂う。(ニューヨーク共同)

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