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大学入学共通テスト出願開始 「第6波」に不安の声も

【令和4年度大学入学共通テスト】志願票の記載内容の点検をする職員ら=27日午前、東京都目黒区(松井英幸撮影)
【令和4年度大学入学共通テスト】志願票の記載内容の点検をする職員ら=27日午前、東京都目黒区(松井英幸撮影)

 来年1月に行われる大学入学共通テストの出願受け付けが27日、東京都目黒区の大学入試センターで始まった。大学入試センター試験の後継として導入された共通テストは今回で2度目の実施となる。出願は10月7日の消印まで有効。

 センターの職員らは全国から届いた出願書類の封を開け、記載などに誤りや漏れがないかを確認した。新型コロナウイルス感染対策として作業台にアクリル板が設置され、マスク姿の職員らが作業を進めた。

 感染の収束は見通せず、コロナ禍で2度目の大学受験シーズンを迎える。来年の共通テストは1月15、16日に実施。前回はコロナ禍のため特例として、本試験の第2日程が設けられたが、今回は例年通り1回に戻る。

 一方、センター試験で本試験の1週間後に全国2会場で行っていた追試験は、コロナ感染に配慮して2週間後の1月29、30日にした上で、全都道府県に会場が設けられることになった。

 センターによると、初日に受け付けた人数は8222人で、うち来春に高校卒業予定の現役生が前年初日より1882人減の6868人。既卒者らは279人増の1354人だった。

 依然として新型コロナウイルスの感染収束が見通せないなか、多くの受験生らが不安を抱えながら準備を進めている。会場となる大学側には前回の入試シーズンを大きなトラブルなく乗り切った経験から感染対策に自信をのぞかせる一方、感染拡大「第6波」を心配する声も聞かれた。

 「学校や塾の予定もあり、副反応で休むことを避けたく接種にためらいがあったが、ワクチンを打つことにした」。東京都内の高校3年の男子生徒(17)は今月、ワクチンを接種した。先月に大学生の兄が新型コロナに感染。約1カ月たっても味覚障害や疲労感などの後遺症が出ている姿をみて接種を決めた。

 「受験の天王山」とされる夏休みも濃厚接触者として感染を気にしながら自宅での勉強を余儀なくされた男子生徒。「状況はどの受験生も同じ。受験期に感染しないよう予防を徹底するしかない」と前を向く。

 受験生にとって不安は新型コロナだけではない。「出題傾向が変わらないか心配」。私立大の情報系学部を目指す目黒区の高校3年、森田瑞月(みづき)さん(18)はこう不安を口にする。共通テストは初回の平均点が高かったこともあり、2回目となる今回は出題の難化も予想される。「英語は長文形式が得意なので、前回と同じ傾向が続いてほしい」と話した。

 一方、試験会場となる大学側は文部科学省が示した感染防止のガイドラインに沿って、受験生の受け入れ準備を確認している。

 ガイドラインによると、受験生にはマスクの常時着用を義務付ける。濃厚接触者は、無症状でPCR検査が陰性であることなどを条件に別室で受験が可能。ワクチン接種や陰性証明は受験の条件としない。会場で体調不良を訴えた受験生は、37.5度以上の発熱があれば追試験に回る。

 法政大では約2100人を受け入れる予定。入試担当者は「前回は緊張や不安が大きかったが、2回目となる今回は前回の経験やノウハウを生かせるため、自信を持って取り組むことができると思う」と話す。

 明治大でも首都圏の2つのキャンパスで約3千人が受験する予定で「ガイドラインに従って実施できるよう努める」(担当者)。

 感染状況の推移に対する不安の声も少なくない。約2千人を受け入れる予定の立教大では、担当者が「感染者数は落ち着いているが、感染拡大の『第6波』が来るとも言われているので、油断せずに準備に取り組みたい」と話した。