入試 入試

見かけは変化 対策は同じ? 河合塾×本紙「共通テストセミナー」YouTubeでも再生3万2000回超

「大学入学共通テスト」を解説する船津昌己氏、森千紘氏、依田栄喜氏(右から)=東京・大手町の産経新聞社(飯田英男撮影)
「大学入学共通テスト」を解説する船津昌己氏、森千紘氏、依田栄喜氏(右から)=東京・大手町の産経新聞社(飯田英男撮影)
その他の写真を見る(1/2枚)

 産経新聞社と河合塾が4月18日に開催したオンラインセミナー「共通テスト元年を振り返る」は、動画サイトのユーチューブでも配信され、これまでに3万2千回以上再生された。受験生や保護者らから高い関心を集めたこのセミナーでは、今春初めて実施された大学入学共通テストについて、人気講師らが分析と来春以降への対策を語った。問題の見かけはセンター試験から大きく変わったものの、受験のプロたちは教科書の理解や基礎の反復練習という「普通の勉強」の重要性を強調した。

 まず、河合塾進学教育事業本部の船津昌己副本部長が、共通テストは、センター試験より問題の分量が増加したものの、第1日程の各科目の平均点は概(おおむ)ね想定より高かった-などと振り返った。

 また、今春は新型コロナウイルスの影響もあり、地方の優秀な生徒らが地元にとどまり、都市部の学校への出願を絞ったとみられる▽私大は難関校も含めて出願は概ね低調だったが、国公立大については難関校への積極的な挑戦も目立った-という。学部別では医療系など理系に人気が集まった。

 船津氏は「こういうときこそ周囲に影響されずに、第1志望にこだわってほしい」とアドバイスするとともに、来春以降の共通テストについては「入試が変わるとき(今春)には易しめの問題が出るが、次年度以降も続くとは考えない方がいい」と釘を刺した。

 講師2人は共通テストの出題傾向などを解説した。

 英語の森千紘(ちひろ)氏は、リーディング、リスニングとも言い換えを使った文章が頻出したなどと特徴を説明。受験生が実際に求められた「英語を聞く・読む」速度を具体的に示すなどしながら、「作業がとにかく多い試験だった」と総括した。

 内容については、無料通信アプリのLINE(ライン)を模した絵が使われるなど、新しい見た目の問題が出題されたものの、「やっていること、必要なことは同じ」とした。丁寧な学習で多読(速読)の技能などを身につけることが大事だとし、「今まで通りでいい。とにかく普通の勉強をしよう」と呼びかけた。

 数学の依田(よだ)栄喜氏は、センター試験では見られなかった長文で「日常にある事象を数学的に解決する」ことを求める問題や、「定理などの証明・論証」といった新しいタイプの問題がかなり出されたとした。本質的な理解のためには教科書の徹底理解が対策になると説明し、「『教科書レベル』というと簡単なことだと思っているかもしれないが、とても重要」と述べた。

 産経新聞社会部で文部科学省担当の玉崎栄次記者が聞き手となり、事前に参加者から募った質問にも答えてもらった。受験生より若い世代がどう準備すべきかという問いには、船津氏が「いずれの教科も問題文を読み解く力をつけなくてはいけない。国語が大事。現代文をしっかりやっていく必要がある」と答えた。

セミナーの模様をアーカイブ配信中