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対面授業再開の矢先の大学当惑 東京・大阪 オンライン要請

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の再発令が不可避となる中、対面授業再開を決めたばかりの大学が改めて方向転換をすべきか否かの判断を迫られている。全国に広まりつつあるウイルスの変異株は従来型に比べ、若年層の感染割合が高い傾向にあるが、文部科学省は従来通り対面授業を要請。一方で、東京都はオンラインの活用を求めるなど、国と自治体が異なる方針を示したことも大学側を当惑させる一因だ。学生からは「またか」と不安の声が相次ぐ。

 「また全面的にオンライン授業となって大学に来られなくなったら、友達を作るのが難しくなる」。4月から対面授業の7割実施を目指している早稲田大。商学部1年の男子学生は、大学生活で最大の楽しみを実現する機会が当面奪われかねないことを懸念する。

 人間科学部の1年生、奥津拓真さん(19)は対策に理解を示す一方、「今後(対面による)会話が重要な語学の授業や実習もオンラインになってしまうと不安だ」と訴えた。

 政府は対面授業継続の立場だ。萩生田光一文科相は東京などで1月に緊急事態宣言が出された際も、「工夫して学生が納得のいく修学機会の確保を」と発言。今回も大学での感染リスクは、授業中よりも課外活動や飲み会が懸念されていることを指摘し、感染対策を徹底した上で「授業は対面とオンラインのハイブリッドで」と要請している。

 一方、東京都の小池百合子知事は今月12日、都内の各大学に授業でオンラインを積極活用するよう要請。16日には「大学は対面で始めると言っていたが、状況は刻々と変わっている」と改めて危機感を示した。

 大阪府の吉村洋文知事も府内の大学に原則オンライン授業とするよう要請。京都府の西脇隆俊知事はオンラインの活用とともに、入構する学生数を50%以下に抑えるよう求めた。

 今のところ、都内の大学では授業方針を変更する動きは目立っていない。

 早稲田大は全体の7割を対面授業とする現行の方針を継続。同程度の対面実現を掲げる明治大も方針に変更がないことを発表した。いずれも感染対策の徹底に加え、学生には飲酒を伴う会食の自粛を求めている。

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