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【入試最前線2021(4)】目の疲れは受験生の大敵

目の疲れは集中力の低下につながる。体調管理とともに目のケアも
目の疲れは集中力の低下につながる。体調管理とともに目のケアも

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、受験生は体調管理に気を配っているだろう。だが、意外に見落としがちなのが目のケアだ。目の疲れは集中力の低下につながることもあり、専門医は「試験中の休憩時間にスマートフォンを見る行為は目にとっては全く休憩にならない」と注意を呼びかけている。

 眼科医で大阪府医師会理事を務める沢井貞子医師によると、字がぼやけて見えたり、目がショボショボしたりする場合は、目が疲れているサイン。勉強時間が長くなりがちな受験生だが、こうした目の疲れを防ぐためには、40~50分ごとに5~10分の休憩が有効だ。机に向かう際の姿勢を良くして、目と対象との距離を30センチ離すことも大事だという。

 受験勉強中だけでなく、試験本番でも目を休憩させる時間を取りたい。目を休ませるためには「近いところから目を離し、遠くを見たり、目を閉じたりするのがいい」と沢井医師。試験で目を酷使した後、休憩時間にスマホでSNSのメッセージを確認したりするのは、気持ちのリフレッシュにはなっても目にとっての休憩にはならないという。

 自宅で目の疲れをとる場合は、蒸しタオルなどであたためて血の巡りを良くするのも効果的だ。眉毛の付け根の内側のツボを押すなどのマッサージも併用できる。ただ、直接眼球を押すマッサージは、強く押しすぎると眼球を傷める恐れがあるといい、沢井医師は「素人がやるのは危険」としている。

 目の疲れには、眼球の乾燥が影響している場合がある。通常、人はまばたきをして乾燥を防いでいるが、勉強などに集中するとその間隔が長くなり、目が乾きやすくなるからだ。

 このような場合は市販の目薬で水分補給をしてもいい。「ロート製薬」(大阪市)によると、勉強した後の目が疲れたとき、目を休ませたい休憩時などの使用がおすすめ。「ロート ジー」などに含まれる「ネオスチグミンメチル硫酸塩」はピント調節改善の機能を持ち、目の疲れに効果があるという。

 ただ、目薬のさし方には注意が必要だ。ロート製薬は「目薬のノズルを目に直接触れさせるのは、間違ったさし方」としている。正しくは顔を真上に向け、片手で「あかんべえ」の状態にし、容器の先がまつげやまぶたに触れないようにさす。さした後にまばたきをすると目薬が十分に染み渡る前に流れ出てしまう可能性があるため、1分ほど目を閉じておく。

 だが、こうした市販の目薬で近視が改善されるわけではない。沢井医師によると、大学受験期に近視が急速に進むことはあまりないが、「30センチの距離の物が楽に見られなければ、眼鏡を調節してもらった方がいい」。同じ受験生でも、中学受験に臨む小学校高学年の場合は身長の伸びとともに近視が急速に進む例があり、早期に受診した方がよいという。