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【入試最前線】2020(11)睡眠時間削るのは昔の話…浪人生の毎日とは?

予備校の入塾案内。生活のリズムは高校3年生とほぼ変わらないという
予備校の入塾案内。生活のリズムは高校3年生とほぼ変わらないという

 万が一志望校に合格できず、来年あらためて受験しようと思う場合、予備校に通って受験勉強を続ける人も多い。長い人生で考えれば1年や2年はそう長い期間ではないともいえるが、不安は尽きない。どんな生活を送ることになるのだろうか。

「高3生と変わらない」

 河合塾教育情報部統括チーフの亀井俊輔さんによると、予備校生の生活自体は「高校3年生とほぼ変わらない」という。

 朝から予備校に通学し、夕方まで授業がある。その後は自習室か自宅で勉強。河合塾なら担任の先生に当たる指導員(チューター)が進路指導を行い、ホームルームにあたる連絡事項などを伝える時間もある。

 かつては数百人規模の大教室で授業をする予備校もあったが、最近では少子化もあり、50~60人程度の教室が増えているという。河合塾の場合、座席は自由席。カフェ風の自習室がある校舎もあり、亀井さんは「かつての浪人生には暗いイメージがありましたが、最近の予備校生は明るいです」。

早寝、早起き、朝ごはん

 親世代の浪人生活と違う点として、亀井さんは「生活リズム」を挙げる。親世代には睡眠時間を削って遅くまで勉強するのが美徳とされる傾向があったが、近年の王道は「早寝、早起き、朝ごはん」。「睡眠時間を削って勉強し、昼間眠くなって授業中寝ているようでは、学力は上がらない」と亀井さんは断言する。遅くとも午前0~1時には寝て、朝起きることは非常に大切という。

 河合塾の年間の授業料は、私立文系コースでおおむね70万円程度(夏期講習や冬期・直前講習は別料金)。国公立コースは科目数が多いため85万円程度になる。所得が低く、学力が優秀な生徒には奨学金もある。各校舎の通学圏内に朝夕食付きの専用寮(年額150万~250万円程度)もあり、遠方から通うことなく受験勉強に専念することもできる。

 「高校3年生に比べ、予備校生は受験の厳しさを経験した上、『この大学に行きたい』との思いも強く、モチベーションは高い」と亀井さん。同じ志を持つ仲間同士で苦楽をともにすることで、出身高校を超えた一生の友達ができる例もあるという。  =(12)に続く