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【学ナビ】羅針盤 東京国際大学 「公徳心」、世界の課題解決への鍵に

 ■倉田信●理事長・総長

 建学の理念に「公徳心を体した真の国際人の養成」を掲げる東京国際大学(埼玉県川越市)。昭和40年に前身の国際商科大学として創立され、現在は大学5学部、大学院4研究科を擁する総合大学に成長した。和の精神を大切にしながら、英語やスポーツ教育にも力を入れ、68カ国・地域からの留学生とともに学ぶ。日本が誇り、同大が世界に発信する『公徳心』とは何か。同大の倉田信●理事長・総長に聞いた。(聞き手・宮田奈津子 写真・三尾郁恵)

 --公徳心とは

 「公徳心は人類の和の象徴で、和とは人類の争いを超えたところに存在する。和は聖徳太子の十七条の憲法第一条に記されている理念でもある。寛容や責任感、いたわり、おもてなしの心といった多様な要素が含まれ、日本人の精神を反映させた重要な倫理、哲学でもある。世界が直面する争いや対立といった課題解決への鍵となるのは公徳心だろう」

 --大学教育とどのように結びつけているのか

 「国際化は進み、本学でも多くの留学生が学ぶ。日本、そして本学で学ぶからには、何かを体得してもらいたい。専門知識はもちろん、人格形成も重要だ。留学生が日本の和の精神・公徳心を知り、各国で次世代につながるように種をまいてほしい。日本人学生も民族や宗教、国境を俯瞰(ふかん)できる見識を養い、バランスの取れた人材として活躍できるようになってほしい」

 --英教育専門誌が発表する「THE 世界大学ランキング日本版2019」では“国際性”で全国5位、首都圏2位に

 「約50人の英語ネーティブ教員による少人数制対話型授業やすべての科目を英語で学ぶE-Track(English Track Program)、英語学習拠点のイングリッシュプラザなど、多彩なプログラムや環境整備を展開している。模擬国連大会などでも多数受賞している。学生を見ていると礼儀正しく、国ごとにまとまる感じもなく、さまざまな学生たちが自然に溶けこみ学んでいる。教育の成果は目に見えるまで時間がかかるが、着実に成長している手応えがある」

 --スポーツ教育にも尽力している

 「スポーツによって鍛えられた精神力と肉体は、将来必ず役に立つ。勝利のためには努力の積み重ねが必要となり、勝利すれば敗者へのいたわりの気持ちが芽生える。スポーツによって育まれる精神は、まさに公徳心だろう。今年の箱根駅伝では駅伝部が総合5位と活躍してくれた」

 --令和5年には池袋キャンパスが誕生する

 「川越キャンパスは落ち着いて学ぶことができる環境にある。一方、池袋はアクセスの良さなどから外国の研究者らとの活発な交流が期待でき、国際大学としての意義は大きい。学生たちが真の国際人として育っていけるよう、世界に開かれた知の交流拠点・情報発信基地として有効活用していきたい」

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【プロフィル】倉田信●

 くらた・のぶやす 昭和12年生まれ。大東文化大学教授などを歴任、同大学名誉教授。平成21年9月から東京国際大学理事長・総長就任。マスコミ総合研究所理事長として活躍。米ウィラメット大学名誉人文学博士。

●=靖の月が円