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【入試最前線】2020(3)2021年の入試改革 情報収集が肝心

共通テストの記述式問題見送りについて会見する萩生田光一文部科学相=昨年12月、東京・霞が関の文部科学省
共通テストの記述式問題見送りについて会見する萩生田光一文部科学相=昨年12月、東京・霞が関の文部科学省

 来年から大学入試センター試験に代わって導入される大学入学共通テスト(新テスト)だが、昨年、改革の目玉とされていた英語民間資格試験や記述式の出題を含まないことが決まった。それでは従来のままなのかというと、そうではない。新テストに加え、各大学の個別試験を含めた入試全体が、知識だけでなく、思考力や表現力を評価する内容に変わる予定だ。

「改革の目玉」撤回

 「方針が変わり、振り回されて対策が立てられない」。高校2年の次女(17)の大学受験を1年後に控え、母親(49)は気をもんでいる。

 なぜ入試変革が行われるのか。文部科学省の担当者は「わが国の置かれた状況はめまぐるしく変わり、産業構造の変化が著しい。先を見通すことの困難な時代に生きていける人材を育てなければならない」と説明する。

 国際的に活躍できる英語力を試そうと、新テストでは当初、従来の「読む、聞く」だけでなく「書く、話す」を加えた4技能を評価できる民間資格試験を導入することになっていた。公平性への懸念などから昨年11月、令和6年度をめどに延期することが決まったが、河合塾教育情報部統括チーフの亀井俊輔さんは「文部科学省の成績提供システムが使われないだけで、本人から直接提供を受けて入試に使う大学もある。英語の4技能対策は続けるべきです」と強調する。

 国語と数学で記述式が導入される方針も撤回されたため、すでに発表されていた各大学の入試要項にも変化が生じている。亀井さんは「とにかくしっかりと情報収集し、志望校が求めるものを把握してほしい」。個別の情報は各大学のホームページで、総合的な情報を得るなら河合塾の大学入試情報サイト「Kei-Net」( https://www.keinet.ne.jp )などがある。

▼河合塾の大学入試情報サイト「Kei-Net」(外部 https://www.keinet.ne.jp )

「新聞を読む」も有効

 民間試験や記述式が導入されなかったとしても、新テストの出題形式は一変する予定だ。

 これまでの試行調査の出題では、高校生活で友人とともに問題点を見つけ、解決するといった場面設定が目立った。「部活動や探求活動などで実際にそういう場面はあるはず。そんなときに人任せにせず、能動的に取り組むことが入試対策にもなる」(亀井さん)という。

 このほか、複数の資料やデータから考察させる出題も。亀井さんは「新聞にはさまざまなデータが示された記事が多く、新聞を読んで家族と議論することも有効な対策になる」と指摘。現高校2年生に向けて、「出題形式は変わっても、問われる内容が変わるわけではない。これまでの勉強はけっして無駄にはならない」と呼びかけている。   =(4)に続く

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