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こども食堂、開設相談増 「一歩踏み出すきっかけに」 埼玉県がフォーラム

 ■46団体出展、講演会も

 県は6日、さいたま市大宮区の大宮ソニックシティで「こども食堂フォーラム」を開催した。こども食堂や学習支援教室など子供の居場所づくりに取り組む46団体が出展し、講演会などが行われた。こども食堂は認知度が年々高まり、県内でも増加傾向にあるが、始めたくても開設方法が分からない人が少なくない。今回のフォーラムは運営希望者やボランティアの参加希望者からの相談が目立った。(黄金崎元)

 開催は昨年に続いて2回目で、県内外から約500人が参加した。県内各地のこども食堂や学習支援教室、プレーパークの運営団体のほか、余った食料を貯蔵・供給しているフードパントリーなどが出展し、それぞれの取り組みについて参加者らが熱心に耳を傾けていた。

 講演会も行われ、日本で初めて「こども食堂」の名称を使い、東京都大田区蓮沼で「気まぐれ八百屋だんだん」を運営する近藤博子さんが「こども食堂の未来」について語った。県内の食堂の代表者らによるパネルディスカッションも開かれ、継続することの重要性を確認し合った。

 今回のフォーラムについて、県福祉部の内田貴之企画幹は「この1年で、こども食堂への関心は飛躍的に高まり、県内でも増えている。ただ、参加したいが、どうすればいいのか分からない人も多い。一歩を踏み出すきっかけになってほしい」と話した。

 実際に専門家による相談コーナーには、多くの人たちが足を止めていた。蓮田市の介護職員、荒井朋子さん(42)は「高齢者向けのデイサービス施設で働いているが、空きスペースがある。子供たちにも来てもらい、高齢者と触れ合う場にしたいと思って相談に来た」と語った。

 東京都豊島区で知的障害者向けサービスのNPOを運営する40代の女性は「4年前から、こども食堂の立ち上げを検討してきたが、どこから手をつけていいのか分からず、相談にきた」と話した。

 相談員によると、「30、40代の女性からの相談が目立った。自分が作ったご飯を子供たちに食べてほしい人や、ボランティアで手伝いたいという人が多かった」という。

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 県は子供が大人になってから再び生活保護を受ける「貧困の連鎖」を解消するため、子供の居場所づくりに力を入れている。無料で食事や学習支援を行う居場所を県内各地に設けることで、貧困の連鎖を断ち切る狙いがある。

 平成29年8月に76カ所だった県内の子供の居場所は31年2月に230カ所まで拡大。「今年8月の時点で300カ所以上となっている」(内田企画幹)。県は令和3年度までに小学校区に各1カ所程度となる800カ所の開設を目指している。