入試 入試

【医学部受験の現場から(12)】受け身の授業を打破する 河合塾・山口和彦

 だから、授業は「指定席制」にしていない。やる気と準備のできている生徒が前、それ以外が周辺、と生徒たちが自主的かつ伝統的に決めているから必要ないのだ。「手取り足取り指示してもらえるのが当たり前」の今の時代、その場の「空気」が生徒に振る舞いを示すやり方は、社会に出てから役立つだろう。

 生徒は「いい授業を受けたい」というが、授業は先生がやるものだろうか。自分たちを成長させるためのものなら、単なる受け身ではなく、自分たちも良いものにするための発想と行動が必要だ。「実践こそ宝なれ」。受け身でいいものは手に入らない。自分を生かすも殺すも自分次第。「本物」を求めるのなら、それに見合う緊張感が必要だ。

 今の時代でもその価値観が生徒たちに息づいていることを確認するためにも、巡回で授業教室をのぞき込んでその気迫に油断がないか確認することを習慣づけている。

 (河合塾大阪校医進館医学科進学情報センター長 山口和彦)