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大学入試の民間英語試験に疑問 揺らぐ公平性 地方受験生の負担大きく 高校側が文科省に要望書

 来年度から大学入試センター試験に替わって始まる「大学入学共通テスト」に、民間の英語資格試験が加えられることに対し、疑問の声が噴出している。地域によって試験会場数にばらつきが出る上、7種類の中から受験生が自由に選ぶ試験は、採点基準がまちまち。高校側から「公平性に問題がある」「実施を見送るべきだ」という声も上がり、全国高等学校長協会(全高長)が混乱の収拾を求め、文部科学省に要望書を提出する事態になっている。

 「100%じゃないにしても、少しでも(事態が)動いてくれれば…」

 7月25日、高校側の不安解消に向けた取り組みを求める要望書を文科省に提出した全高長の関係者は、こう語った。

 要望書では(1)受験生が希望する試験を、希望する日時、場所で受けられる(2)試験の公平、公正に対する不信が払拭される-ことなどを求めた。

 疑問の声は、民間試験を合否判定に利用する大学側からも上がっている。同省の国立大を対象とした今年5月時点の調査では、東北大、北海道大、京都工芸繊維大の3大学が公平性への懸念などから全学部で利用を見送った。

 こうした中、試験を実施する民間団体と共通テストの運営主体との間で、試験実施の詳細を定める協定の締結がずれ込む事態に。当初、参加を表明していた8試験のうち、7月に「TOEIC」は取りやめを発表した。

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 民間試験は、受験生が受験年度の4~12月に受け、そのスコアが大学に提供される仕組みだが、その際、最も懸念されるのが、地方に住む受験生が不利になるのではないかという点だ。

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