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【大学最前線 この人に聞く】被災地とともに未来をつくる 中井勝己・福島大学長

 東日本大震災と東京電力福島第1原子力発電所の事故によって福島の農業は風評被害を含めて大きなダメージを受けました。福島の農業をどうやって再生させるのか。福島県議会や県内の団体、自治体のなかで『福島大学に農学系の新学部を設置し、その中心となってほしい』という声が高まりました。

 もともとFUREには農・環境復興支援部門がありました。そこでの経験や人材に加え、東京大学大学院農学生命科学研究科長・農学部長を務めた後、名古屋大学で教鞭を執っておられた生源寺(しょうげんじ)眞一先生を『農学系教育研究組織設置準備室長』として招いて綿密に準備し、優秀な教員の方々を募った結果、この4月から食農学類を開設することに至ったのです」

 --食農学類での学びをどうイメージすればよいのでしょうか

 「大学としてこれまでさまざまな復興支援を行ってきましたし、今後も続けていきます。そこで中長期的な視点に立つと、食農学類によって10年、20年先の福島の農業を支援するとともに、研究・人材養成を行うことが非常に重要になると考えています。また、食農学類という名称は、農業の復興と同時に新しい農業を切り開き、発信していくことをイメージしています。具体的にいえば『食品科学コース』を一つの柱に据え、『農業生産学』『生産環境学』『農業経営学』の各コースとの相乗効果で従来の農学系学部にない独自性を追求します。

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