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【入試最前線】(8)成長には、部活も受験も

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入試で合格し胴上げされる受験生。予備校関係者は「難関大の合格には1年生からの積み重ねが必要」と話す=平成30年3月、京都市左京区の京都大学
入試で合格し胴上げされる受験生。予備校関係者は「難関大の合格には1年生からの積み重ねが必要」と話す=平成30年3月、京都市左京区の京都大学

 クラブ活動と受験勉強の両立は、高校生にとって大きな課題だ。クラブに熱中するあまり、勉強ができないのではないかと心配する保護者もいるというが、高校の進路担当の先生も予備校関係者も「両立できる」と断言する。ただ、1年生からの積み重ねが大切だという。

■文武両道の公立校

 大阪府のグローバルリーダーズハイスクールに指定されている大阪市阿倍野区の府立天王寺高校は、府内の公立トップ校のひとつ。昨春の入試では京大63人、阪大64人が合格するなど、大学合格実績も抜群だ。卒業生として、元サッカー日本代表監督の岡田武史さんや小説家の開高健さんらを輩出している。

 天王寺高校では、「文武両道」を掲げ、ほぼ全員がクラブに加入。学校側がクラブに所属するように積極的に指導しているという。掛け持ちする生徒もいるため、加入率は100%を超えている。

 クラブ所属を勧める理由について同校の高江洲良昌教頭は「人として成長するために、自分と向き合う機会は多ければ多いほどいい。10代でいうと、部活と受験と恋愛が、そういうきっかけだと思っている」と話す。

 勉強面では、1年生のときから学校の授業を大切にするように繰り返し伝え、毎日の予習・復習を徹底させている。

 入学式後のオリエンテーションで、各教科の担当教諭が授業の受け方や予習復習の方法を説明。その段階で、クラブを終えて自宅に帰った後の時間の使い方も考えさせるという。

 「予習をしなければついていけないレベルの授業を行っているので、クラブで疲れて帰っても必ず家での勉強が必要。生徒にとっては大変だが、やり切った生徒は、受験でも強いと感じている」としていた。

■「1年から受験勉強」

 受験勉強はいったいいつから始めたらよいのか。

 大手予備校の河合塾神戸三宮校(神戸市)の森脇雄一校舎長に尋ねると、「1年生からですよ」という答えが返ってきた。

 「多くの生徒は、学校でやる勉強と受験勉強を分けて考えているが、それは間違い」。難関大学に合格する子は、1年生から学校の勉強を大切にしているという。

 「多くの生徒は試験前に一生懸命勉強しても、試験が終わったらしなくなるが、勉強ができる子はテストが終わったら必ず復習して、覚えたことを忘れない努力をしている。それは、1年生の授業範囲も入試にもでると分かっているから。そういう子が、難関大に受かる」

 部活でも基礎体力が大切なように、受験勉強でも覚えなくてはならない漢字や単語といった「基礎学力」というものがある。それらを3年生で覚えている時間はあまりない。部活を引退終してから受験勉強を始めるようだと、基礎がないまま過去問題対策をするなど、パワープレーに走ってしまう、と森脇さんは説明する。

■勉強法は試行錯誤で

 河合塾千種校(名古屋市)の高田眞孝校舎長も、1年生からの積み重ねが重要と指摘する。

 「『部活をやっているから、勉強はしない』ということではなく、平日に時間をとれないなら休日にするなど、可能な範囲でやっておくことが大切。ゼロとイチの差は大きい。センター試験に代わる共通テストになっても、問われる基礎知識は変わらないですから」

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