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離職中の“潜在看護師”にワクチン接種セミナー 「役に立ちたい」   

ワクチン接種に使われる注射器の説明を受ける実技セミナーの受講者たち=6日、新宿区
ワクチン接種に使われる注射器の説明を受ける実技セミナーの受講者たち=6日、新宿区

 新型コロナワクチンの接種が本格化し、従事する看護師の確保が課題となる中、東京都看護協会(新宿区)は、看護師の資格を持ちながら現在は離職している「潜在看護師」を対象に、ワクチン集団接種のための筋肉注射の実技セミナーを実施している。接種時の注意点や、筋肉注射の手技などを学ぶ機会を設けることで、潜在看護師のブランクによる不安を解消し、活躍を後押しする。(本江希望)

 「もう少し下かな」

 筋肉注射の実習で、腕の模型に真剣な表情で注射針を刺す潜在看護師たち。6日午後3時から新宿区の同協会で行われたセミナーには、約30人が参加した。ワクチン接種の流れから、アナフィラキシーの副反応など、接種時のさまざまな注意点や、筋肉注射の手技を学んだ。

 講師を務めた同協会危機管理室の上原さゆりさん(42)は「筋肉注射は、より安全な方法にアップデートされており、正しい情報を知ることが重要」と話す。たとえば、以前は接種時にはひじを曲げて腰に手を置かせたが、今は腕を自然に下ろした姿勢で行うなど、常識だったことが安全面から推奨されなくなったものも多いという。

 また、接種は安全かつスピーディーに行うことが求められるため、作業の効率化の重要性も受講者に訴えかけていた。

 「現場を離れていて不安もあったが、体が覚えていました」

 セミナーを受講した津野可奈さん(53)は笑顔を見せた。ワクチン接種の協力についても前向きな姿勢を示し、「コロナで大変な時なので、経験を生かして、役に立つことができたらうれしい」と話した。

 今月中旬からワクチン接種に従事する予定だという小野恵子さん(56)は「不安な気持ちで受けられる方が多いと思うので、安心して接種をして帰っていただくように頑張りたい」と力を込めた。

 一方で、別の参加者(56)は「協力したいが、仕事もあり、求人の条件と合わない」と、期間や時間など雇用条件のミスマッチを指摘した。

 協会は3月から看護師向けのワクチン接種の講習を行い、5月から潜在看護師を対象にして開催。延べ900人以上が参加したという。

 上原さんは「看護師不足が叫ばれているが、これだけ意欲がある看護師がいる。協力したい人が協力できるような体制をつくることが、コロナ禍を乗り越える一助になるのではないか」と語った。

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