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〈独自〉処理水放出、沖合1キロ地点を検討 直近への排水案も 2案が有力

東京電力福島第1原発に並ぶ貯水タンク=2月9日、福島県大熊町(松本健吾撮影)
東京電力福島第1原発に並ぶ貯水タンク=2月9日、福島県大熊町(松本健吾撮影)

 東京電力福島第1原発の汚染水を浄化した処理水の海洋放出をめぐり、東電が海底に配管を通した上で沖合約1キロの海中に排水する計画を検討していることが10日、関係者への取材で分かった。今後、漁業関係者らに説明した上で海底のボーリング調査を実施する予定。並行して原発東側の直近の海中に排水する案も検討しており、2つの案が有力な状況となっている。放出方法の具体案が明らかになったのは初めて。

 処理水の放出は、汚染水の浄化施設で取り除けない放射性物質であるトリチウムの濃度を国が定める基準値の40分の1程度にまで希釈した上で実施される。

 関係者によると、海底に配管を通して沖合に排水する案では、海底の状況を把握するためにボーリング調査が必要となる。ただ、処理水の処分方法に関する政府の方針決定が遅れたことを受け、調査予定時期がずれ込んでいるという。それに伴い、必要な作業船の確保にも支障をきたしており、敷地に接する沿岸海域への排水案を並行して検討することになった。

 処理水の希釈に使う海水をくみ上げる設備の取水口は、敷地北側にある5、6号機前の海域に設置する計画という。

 放出にあたり、東電は必要な設備の設計や手順などをまとめた実施計画を原子力規制委員会に申請し、認可を受ける必要がある。審査や工事など準備期間は通常で2年程度を要するとされる。

 敷地内に設置された処理水の貯蔵タンクは来年秋以降に満杯となる見込み。東電は処理水のもとになる汚染水の発生量を抑制して満杯になる時期を遅らせたり、放出までの準備期間を短縮したりできるよう努めるほか、それでも間に合わない場合、タンクの増設も視野に作業を進める。

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