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【話の肖像画】龍谷大学教授・李相哲(61)(10)米から客人…「没有(メイヨウ)」の国に嫌気

 旅の途中、朴氏から「民主主義とは選択できることだ」という話や「絶対的自由と帰属意識」についての持論を聞いて、自由主義国や大学教授という仕事へのあこがれが膨らみました。

 旅の手配は私の仕事でしたが、当時はこれが大変。ホテルの部屋を電話で予約したのにフロントへ行くと服務員は「没有(メイヨウ)(ない)」としかいいません。公務員ですから何もしなくても給料がもらえる。であれば労力を使わない方が得なのです。物を買うときも同じで商品がすぐそこにあるのに「没有」といってなかなか売ってくれない。「メイヨウ(没有)」という響きが強烈だったのでしょう。「没有」と書かれたTシャツを着て中国を旅行する外国人もいました。

 汽車の切符も何時間も並んでやっと窓口にたどりつく。割り込みもあって押し合いへし合い。記者証を使えば列の前方に行けたかもしれませんが、あまりそういうことはしたくなかった。そんな時は例外なくけんかになるのですが、私はしませんでした。けんかも嫌でしたし、没有の社会に疲れていました。そんな様子を見ていた朴氏は「ミスター・リーは中国に合わないね」と言っていました。(聞き手 長戸雅子)

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