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特派員が見たコロナ感染のいま(上)「二重変異」新たな脅威、明るい展望も

 新型コロナウイルス流行との闘いは世界で続いている。感染の勢いが止まらず、市民生活への厳しい制約が続く国。封じ込めに一定の成功を収めてもワクチン接種が難航する国。各国・地域が迎えている局面はさまざまだが、それぞれがなお課題を抱える姿に変わりはない。

 収束に向けて共通する最大の敵は「警戒の緩み」。各地の特派員が現地の状況を報告する。

米国・ワシントン  人と会う仕事、なお制約

 バイデン米大統領が住むホワイトハウスにほど近い首都ワシントンのギフトショップでは、かなりの数の観光客がTシャツや絵皿など土産物を品定めしていた。別の土産物店の前には社会科見学の中学生が大型バスで乗り付けていた。

ワシントンのアリーナでは全米プロバスケットボールNBAの観戦試合も再開された
ワシントンのアリーナでは全米プロバスケットボールNBAの観戦試合も再開された
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 昨年来の新型コロナウイルス危機で、米国の政治の中心地であると同時に、全米有数の「観光都市」の顔も持つ首都の街中からは人影が完全に消えていた。

 連邦政府や政策研究機関、民間企業は大半が在宅勤務に切り替わり、飲食店も軒並み休業した。しばらくして営業再開を果たした店も店内での飲食は禁止され、持ち帰りや宅配のみの状態が続いた。

 それが今年に入って徐々に様子が変わったのは、ワクチンの普及で人々の間に危機克服への明るい展望が広がってきたためだ。

 米疾病対策センター(CDC)によると、4月29日現在で、米国内でのワクチン接種の回数は2億3千万回を超え、全人口の30%が接種を完了した。筆者も29日に2度目のワクチン接種を終えることができた。

 しかし取材活動では今も制約が続く。ホワイトハウスをはじめとする主要政府機関での記者会見は感染対策で参加人数を最小限に絞っている。取材対象と直接接触して話す機会もまだまだ限定的だ。

 政治家や外交官、ロビイストらも含め「人と会うのが仕事」というワシントン住民にとっては、なお窮屈な日々が続きそうだ。(ワシントン 黒瀬悦成)

米国・ニューヨーク 恐怖去り「少し楽観」

 米東部ニューヨーク市のセントラルパークは週末になると、散歩やジョギングをしながら春の訪れを楽しむ人でにぎわっている。1年前には、病院で受け入れきれない患者を収容する野戦病院の仮設テントがあった場所だ。

ニューヨークのセントラルパークでたこ揚げを楽しむ親子
ニューヨークのセントラルパークでたこ揚げを楽しむ親子
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 「去年は感染が怖かったよ。今はみんな少し楽観的になっている」

 医師のイーライ・キンバーグさん(32)はそう語り、マスクを着けず、2歳の長男にたこ揚げを見せようと公園を走った。

 ニューヨーク州の1日当たりの死者が最多だったのは昨年4月7日の1273人。今年4月7日の死者は47人だった。病院の治療態勢が整備され、ワクチン接種が順調に進んでいることが大きい。今年4月29日までに州の約45%の人が少なくとも1回の接種を受け、接種を完了した人は33%を超えた。重症化を防ぐ要因になっているという。

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