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父、師匠の死乗り越え…囲碁十段戦初制覇の許家元新十段、「令和三羽がらす」で台頭

芝野虎丸十段(左)に勝利し、感想戦に臨む許家元八段=28日午後、東京都千代田区の日本棋院(桐山弘太撮影)
芝野虎丸十段(左)に勝利し、感想戦に臨む許家元八段=28日午後、東京都千代田区の日本棋院(桐山弘太撮影)

 28日に行われた囲碁の「大和ハウス杯 第59期十段戦五番勝負」(産経新聞社主催)の最終第5局は、挑戦者の許家元(きょかげん)八段(23)が195手までで、芝野虎丸十段(21)=王座=に勝ち、初の十段を手にした。

 「(五番勝負を通して)苦しい場面が多かったが、最後まで粘り強く打てた。芝野前十段には押され気味だったので、今回勝ち切れたのは運が良かった」

 2人あわせて44歳という十段戦史上最年少となった今回の対決は、昨年の王座戦五番勝負で敗れた許が芝野に雪辱を果たした。

 日本囲碁界を牽引(けんいん)する井山裕太三冠(31)が、七大タイトルのうち6つを保持していた平成25年にプロ入りした許と、26年入段の芝野は井山の背中を追ってきた。21年入段の一力遼二冠(23)とともに活躍し始めた若手3人衆は、いつしか“ポスト井山”と見られるように。

 抜け出したのは許。30年の碁聖戦、2度目の七冠独占中だった井山を3戦全勝で破った。挑戦手合(五番、七番勝負)に62回出場している井山のストレート負けは、このときだけ。一躍、その名を知らしめた。

 しかし翌年に失冠。代わるように台頭してきた芝野が最大で三冠を、一力も二冠になるなど立場は逆転した。「精神的にも実力的にも足りないので、焦るということはなかった」と冷静な許は、AI(人工知能)搭載ソフトを活用し自らの対局を振り返り反省。今回の五番勝負では要所の後半に考慮時間を残す作戦を立て、結果につなげた。

「立派な棋士に…」

 台北市に住んでいた4歳のころ、アマ有段者の父に近所の囲碁教室に連れられていった。ルールも知らないのに他の子供に出題された詰め碁に正答、素質を見込まれ通うように。ほどなく深夜までインターネット対局するくらいのめりこむ。

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