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大阪由来で関西の感染拡散、「往来遮断」の必要性も

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 大阪府や兵庫県を中心に関西で新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、和歌山県の3月以降の県外由来の感染者のうち、大阪由来で感染したとされる人が8割を占めることが22日、県の調べでわかった。奈良県では約6割、京都府でも半数に上ることが判明し、3府県とも大阪の感染状況が大きく影響している格好だ。大阪、兵庫、京都は政府に緊急事態宣言発令を要請しているが、専門家は奈良、和歌山も含む「往来遮断」の必要性を指摘している。

各地で際立つ大阪由来

 和歌山県、京都府の集計から産経新聞がまとめた。大阪府南部と隣接し、往来する県民が多い和歌山の感染者数は昨年11月以降は0~24人で推移したが、大阪と連動する形で3月下旬から増加。20日には55人と、過去最多を更新した。

 「第4波」(3月14日~4月13日)の新規感染者は455人。この中で県外由来感染とされる70人のうち、8割の56人が大阪由来だった。年末年始(12月26日~1月4日)は県外由来の23人中、大阪由来は半数以上。全国的に往来が活発になる年末年始は特殊としても、第4波の大阪由来の多さは際立っている。

 京都府でも、3月8日~4月18日に近畿府県の感染者と接触があった感染者102人のうち、半数にあたる51人が大阪由来だったことが判明。府内感染者の約7割を占める京都市も、3月14日~4月14日の感染者のうち、他府県由来(77人)の44%に当たる34人が大阪由来だった。

 関西福祉大の勝田吉彰教授(渡航医学)は「人の流れがあれば感染は拡大する」と指摘。「緊急事態宣言の有無にかかわらず、感染拡大期は府県間をまたいだ不要不急の往来を控え、より徹底した感染症対策が求められる」と話している。

人の流れの遮断に苦慮

 「人の流れ」の遮断に向け、大阪、兵庫、京都の3府県は緊急事態宣言の発令を要請、周辺自治体も府県間を越えた往来の自粛を呼び掛けている。

 「大阪では毎日千人以上の感染者が出ており、当然影響はあると思っている」

 京都府の西脇隆俊知事は緊急事態宣言発令を要請した21日、大阪由来に対する認識を示した上で、「関西一円で感染急拡大が止まらない状況で、人の流れを止めるために、歩調を合わせて宣言発令を要請すべきだと判断した」と説明した。

 大阪、兵庫の両知事も、今回の宣言要請の目的は「人の流れの遮断」と繰り返し強調している。和歌山県も22日、和歌山市内の飲食店に午後9時までの営業時間短縮を要請したほか、蔓延(まんえん)防止等重点措置の適用について検討を始めた。

 同県はこれまでも、大阪への通勤で感染するリスクが高いとして、テレワークの積極活用を求め、大阪への不要不急の外出自粛を要請してきた。和歌山市内で大阪からの客の流入が増えた飲食店も確認されているといい、仁坂吉伸知事は「感染が広がれば、あらゆる手段を否定するものではない」とも述べている。

奈良は措置に否定的

 感染拡大の最大要因に「大阪との往来」を挙げる奈良県は、大阪での飲食やカラオケを控えるよう県民に要請する一方、荒井正吾知事は重点措置については「効果がない」と否定的だ。

 初めて新規感染者が100人を超えた21日には「大型連休中に大阪に行かなければ減ることは確実だ」と述べたが、22日の感染者数は125人と、過去最多を更新。県内首長らからは措置適用要請を求める声が相次ぐほか、県内飲食店からも時短要請を求められている。

 関西福祉大の勝田吉彰教授は「第4波がこれまでと違う大きな要因には、感染力が強いとされる変異株の影響がある」と分析。宣言や重点措置の要請に至っていない地域も「必要となればすぐ宣言や措置を要請できるよう、視野に入れておくべきだ」と話した。(秋山紀浩、前川康二、桑島浩任)

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