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大阪 コロナ搬送待機所開設 命削る「待ち」解消を

報道陣に公開された入院患者待機ステーション=4月22日午前、大阪市内(代表撮影)
報道陣に公開された入院患者待機ステーション=4月22日午前、大阪市内(代表撮影)
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 新型コロナウイルスの感染拡大で病床が逼迫(ひっぱく)している大阪で、入院先が決まらず自宅待機を余儀なくされたり、救急車内で13時間待機させられたりするなど、コロナ患者が待たされるケースが増えている。入院や宿泊施設の利用調整中の待機患者は22日時点で2950人。同日、府は搬送先が決まるまで一時待機してもらう「入院患者待機ステーション」を開設したが、用意できたベッドはわずか8床。感染拡大に対応が追いつかない状態だ。

車内で13時間

 「コロナ患者が自宅で亡くなることを防ぎ、一人でも多く適切に医療機関に搬送できるようにしたい」。22日、大阪市内の医療機関の敷地内に開設した待機ステーションを報道陣に公開した府医療対策課の倉橋秀和参事は、こう強調した。

 大阪では、自宅で亡くなるコロナ患者も相次いでいる。3月以降、今月22日時点で9人が自宅で死亡。6人は自宅療養中、2人は看護師の常駐するホテルへの療養に向かう前で、1人は療養先を調整中だった。

 オーバーフロー状態の重症病床など、背景には病床逼迫もあるが、課題は圧倒的なマンパワー不足だ。患者の入院などの調整は府の「入院フォローアップセンター」が担うが、感染が急拡大した今月初旬以降、センターが調整にあたる患者は連日100人超。満床やスタッフ不足を理由に断られることも多く、軽症であっても調整は容易ではない。

 府によると、今月16~18日に自宅療養中のコロナ患者からの119番通報は38件あり、うち26件は搬送先の病院が見つかるまで1時間以上を要した。大阪市消防局によると、最大約13時間も車内待機となったケースもあったという。

出だしは8床

 救急車内での患者待機は、コロナ以外の救急搬送にも影響する。このため、搬送先が見つからない患者を一時的に収容する施設として府がこの日開設したのが待機ステーションだ。

 対象は軽症・中等症の病院に入院する患者。プレハブ2棟に計8床を備え、酸素投与などの措置を行う。酸素吸入装置のほか、血中酸素濃度や脈拍を測るモニターなど、救急車と同等の環境を整備した。

 救急搬送の依頼が多く混雑しがちな正午~午後7時ごろの稼働を想定。救急救命士や府職員計5人を配置する。現在は市内1カ所のみだが、吉村洋文知事は「市外でも2、3カ所目の準備に入っている。増やしていきたい」と話す。

 一方、無症状・軽症者への対応も遅れている。府によると、感染者に対する聞き取り調査から判定までには相当の時間がかかるため、調整まで数日を要するケースも。府は希望者に対し、発症から10日間は宿泊療養施設を提供しているが、利用先が決まった頃には回復しており、利用を辞退したケースもあった。

 府内では11の宿泊療養施設(計3059室)が稼働中だが、22日時点の利用者は1457人で、運用率は約48%にとどまる。一方、入院や療養先を調整中の人は2950人に上っており、府は1日400人を宿泊施設に搬送できるよう、体制を強化。患者の急変に備え、酸素を投与する機器の配備も始めるなど、体制整備を急いでいる。

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