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「帰りがけに一杯」の客直撃 重点措置適用の埼玉、飲食店悲鳴

 新型コロナウイルスの感染拡大防止を図る蔓延(まんえん)防止等重点措置が20日、埼玉、千葉、神奈川、愛知4県で始まった。埼玉県内の対象地域のさいたま、川口両市では、飲食店への営業時間短縮要請が1時間繰り上げられ午後8時までとなった。たかが1時間、されど1時間-。飲食店関係者は出口の見えない苦境に悲鳴を上げる。

 「1時間の繰り上げは影響が大きい。『帰りがけに一杯』という人がかなり減る…」

 川口市のレモンサワー専門店「YOSHIDA」店長の菱田直生(なお)さん(36)はこう語る。

 3月に緊急事態宣言が解除された後も、売り上げはコロナ禍の前の2割程度にとどまっているといい、「重点措置適用でさらに落ち込む可能性がある」と表情は暗い。

 川口市の焼き鳥店の40代男性店主は「客が現状の30%くらいにまで減ると覚悟している」。埼玉県は、営業時間を午後8時までにするよう求めると同時に、酒類の提供時間については午後7時までとするよう要請している。店主は「客の多くは午後6時以降に来るので、1時間も飲めないことになる。これでは店に来るわけがない」とこぼした。

 さいたま市浦和区で肉バルを経営する40代の女性は「緊急事態宣言が解除されたばかりなのに、『またか』という感じだ」と話す。1~3月の緊急事態宣言期間中の売り上げは、飲食業界支援策「Go To イート」で持ち直した昨年秋ごろの半分ほどだったといい、「暖かくなってきて少しずつ客足が戻っていたのに」と肩を落とした。

 また、川口市と隣接する埼玉県蕨市の鰻(うなぎ)店「すがや」の3代目店主、石上晶太さん(38)は「川口で飲食店が早く閉まれば、流れてくる客が増えるのではないか」との見通しを語る。一方で「客が増えて『密』になると従業員の安全確保が難しくなる」と不安も口にした。

 埼玉県は、政府への緊急事態宣言発令要請を選択肢の一つに据えながらも、現時点では、あくまで重点措置によって感染状況の好転を図る構えだ。大野元裕知事は20日夕、川口市のJR川口駅前で県民への呼び掛けを行い、重点措置への理解と協力を求めた。(竹之内秀介、中村智隆)

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