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【ビジネスパーソンの必読書】情報工場「SERENDIP」編集部

 今年もコロナ禍の中、GWに突入する。「どこにも行けない」と嘆くよりも、新しい休日の過ごし方をあれこれ考えるのを楽しんでみてはいかがだろうか。

日本企業に好機

 『「スパコン富岳」後の日本』小林雅一著(中公新書ラクレ・924円)

 昨年6月、日本のスーパーコンピューター(以下、スパコン)「富岳(ふがく)」が、世界ランキング第1位に輝いた。その快挙が象徴する日本のハイテク産業の可能性を、KDDI総合研究所リサーチフェローの著者が論じている。

 国産スパコンが世界一になったのは、「京(けい)」以来8年半ぶり。京は当時の最高性能ではあったものの、産業振興への貢献は小さかった。富岳は、その反省のもと、開発当初から実用性が重視されているという。

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 近年のIT業界では、AI開発などにハイスペックが要求されるため「ソフトからハードへ」のトレンドがある。グーグル、アマゾン、アップルといった巨大企業がこぞって自前の半導体チップの開発に取り組んでいる。それは、半導体技術に一日の長がある日本企業にとって好機といえる。

 日本が世界のハイテク競争の重要なプレーヤーになるかもしれないのは朗報だ。だが、各国が切磋琢磨(せっさたくま)しながらも、必要に応じて協力できるのがより望ましいのではないか。

驚くべきパワー

 『ダチョウはアホだが役に立つ』塚本康浩著(幻冬舎・1540円)

 「ダチョウ博士」とも呼ばれる京都府立大学学長が、コロナ対策にも効力を発揮する、驚くべきダチョウの免疫パワーを軽妙なタッチで紹介している。

 ダチョウは、いくら世話をしても著者の顔を覚えてくれないどころか、ダチョウ自身の家族を間違えるほど「アホ」であると著者。だが、重傷を負ってもすぐに治ってしまう高い回復力・免疫力があるという。

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 ウイルスが体内に入ると短時間に大量の抗体を作り出すダチョウの性質を発見した著者は、卵からそれらの抗体を取り出し、マスクに配合して感染症対策に役立てることに。MERSやエボラ出血熱に続き、新型コロナウイルス用のダチョウ抗体マスクを開発し、需要に生産が追いつかないほどの売れ行きになった。

 薬ではなくマスクを開発したように、役立つものを迅速で手軽に安く製品化する「カジュアル・イノベーション」を著者は提唱。柔軟な発想と、ダチョウへの愛の結びつきこそが、今回の成功の要因なのだろう。

「学習する組織」に

 『POSITIVE DEVIANCE(ポジティブデビアンス)』リチャード・パスカル、ジェリー・スターニン、モニーク・スターニン著、原田勉訳(東洋経済新報社・2860円)

 深刻な課題を抱えるコミュニティーや組織の中で、少数ながらその課題を克服した「ポジティブな例外」に着目する問題解決手法「PD」について論じる。

 ボリビアのケチュア族のコミュニティーは、大人になっても低身長という重度の成長障害に悩んでいた。その解決にPDを用いた事例では、成長障害を免れている家庭の食事に注目。その食事は他の家族とほぼ同じメニューだったが、唯一「釜からのスープの掬(すく)い方」が違っていた。表面付近ではなく釜の底から掬っていたのだ。

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 PDでは、そうした解決法をコミュニティーや組織のメンバーが自分たちで発見し、広めることを重視する。上層部や外部からトップダウンで押し付けるのでは成功しないという。

 PDのプロセスからは、組織が「学習する組織」になるための重要なヒントが得られるはずだ。

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