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クラスター発生の奈良の障害者施設 第4波に緊迫感

マスクやフェースガードを着用し、食事の介護をする職員=奈良県高取町(やすらぎの丘・たかとりワークス提供) 
マスクやフェースガードを着用し、食事の介護をする職員=奈良県高取町(やすらぎの丘・たかとりワークス提供) 
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 新型コロナウイルス対策で大阪府などに「蔓延(まんえん)防止等重点措置」が適用される中、奈良県でも9日の感染者が過去最多の96人に上るなど感染拡大に歯止めがかからない。特に年末年始にクラスター(感染者集団)が発生した県内の障害者施設の警戒感は強い。施設を運営する社会福祉法人の理事長、山岡亨(とおる)さん(45)は「一人でも感染者が出ると、抑え込むのは難しい。気が抜けない毎日だ」と語る。(田中一毅)

 同県高取町の障害者施設「やすらぎの丘・たかとりワークス」は、入所者約50人、通所者約80人の計約130人が利用し、約70人の職員がいる。昨年12月28日に職員1人の感染が判明すると、その後、入所者17人、通所者8人、職員17人に広がるクラスターが発生した。

 当時、県内の病床は逼迫(ひっぱく)。重症患者はいなかったため、感染した入所者を施設の個室にとどめ、職員らがケアにあたった。職員は県から支給された医療用高機能マスクと防護服を着用して食事や介護の支援を行い、「壮絶な日々だった」と山岡さんは振り返る。

 施設では、職員の感染防止対策に加え、手すりやトイレ、床など利用者が触れる箇所は毎日消毒していたが、感染は瞬く間に広がったという。施設での療養は続き、県が「収束」と判断したのは発生から1カ月以上が経過した今年2月4日。その間、通所者は別の施設に通うことを余儀なくされた。

マンパワーだけでは限界

 感染が広がった背景には、手洗いの重要性を理解するのが難しい利用者もいたことや、歯磨きなど日常生活の介助で職員と触れ合う場面が多くソーシャルディスタンス(社会的距離)を取りにくいという施設特有の事情もあった。

 「マスクを着用すると職員らの表情が見えないため不安を感じる利用者もいる。全身を覆う防護服はなおさらだった」と山岡さん。

 現在は職員がマスクを着用する動作を利用者の目の前で見せたり、手洗いの方法をイラストにして示したりするなど分かりやすく伝えるように心がけている。

 また、感染者が出た場合の濃厚接触者を減らすため施設内でエリアを分けるゾーニングを強化。1階を通所者、2階を入所者専用とし、間違えて利用者が行き来しないよう板で階段を封鎖する措置を取り、対応する職員もほぼ固定化した。

 ただ、ひとたび感染者が出ると、職員のマンパワーだけでは限界があると山岡さんは感じている。

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